練習生原稿126「失点を減らすバンプムーブ」 Sugi Academy R5.11.8
ブログ「わかりやすいパスゲームの運用」の中で、次のように述べた。初級・中級レベルで、最も簡単なOFF方法は、多分「パスラン」である。多くのDEFは、ボールマンへはそれなりに警戒しても、オフボールにはすぐ気を抜く。スッとついて行けるフットワークも鍛えられてないことが多いからだ。パスランに関わらず、オフボールの人は4人いるので、彼らの動きを止めることはとても大事。だが、育成低年代ではとりわけできない技術といえる。
バンプとは、「衝突」という意味。オフボールマンのカットインに対し、DEFが身体をぶつけて、行きたい方向を防ぐスキルだ。接触が起きるので、下手すればDEFのファウル。だからノーファウルの当たり方を学ばねばならない。腕を突き出すように押してしまえばファウル、コースを押さえるボディコントロールが肝要だ。
まずは図1のようなケース。ゴールに対して縦方向のカット、つまりゴールカットに対するバンプを説明しよう。○が→ のようにゴールカットしてきた。このままでは、ボールサイドを走られ、パスをフィードされてしまうだろう。そこで、×は○の進路に入り邪魔をせねばならない。普通にスライドチェックでもよい。しかし、OFFが勢いよく走り込んでくると、スライドが遅れがちになりパワーに押され負けることが少なくない。当然、DEFファウルの危険性が高い。そこで、OFFの走り込みに合わせ、細かく1.2歩前に出ながら両腕でアームバーを作り、勢いを止める方法を試してみるといい。
図2は、横方向のカット、フラッシュ型のバンプである。図1同様、1.2歩前に出て、両腕でアームバーを作り、OFFと向き合うようDEFすることもある。だが、ゴールカットバンプと違うのは、DEFの身体の向きだ。このやり方だと、ボールを見失ってしまう。もしOFFがLカットしてゴールに向かうと、パスをフィードされる可能性が高くなる。従ってこのタイプのバンプでは、片腕を体側に付けてアームバーを作り(この例なら右手で)OFFの侵入を防ぐ。アームがシリンダーを出ないよう注意だ。状況によっては、スクリーンアウトのように、背中でカットを止めてもよい。 アームバーとシリンダー https://saschool-blog.com/?p=4092
上述のように、バンプの仕方は幾つかある。その時の状態に応じ使い分ければいいだろう。OFFの立場からすると、何とかしてゴール下に入りたい、あるいはポストアップしたいなど、少しでも有利なカッティングを狙ってくる。だからこそオフボールDEFが重要なのだ。誰でも、ボールマンに付くときにはそれなりに緊張・集中する。しかし、オフボールには無頓着と(気にかけない)いう傾向が圧倒的である。 先を取られないDEF https://saschool-blog.com/?p=1883
「育成年代の世界目線、ストリクトDEF」で、個人DEFの徹底を訴えた。OFFの位置をいろいろと変えてもついて行ける力を養う。ゴール側を守る重要性を十分理解し、実行できることが何をおいても大切だ。ゴールカットバンプは、その考え方そのものともいえる。そして、フラッシュバンプは、もう少しDEFの考え方を広げ、パスすらさせないようOFFの動きを止めるんだ。あたかも、ボール位置にゴールがあるかのごとくである。このような個人DEF力が十分指導されてないといえるんじゃないだろうか?
OFFのカッティングを、まずは1回止めよう。その後、OFFはすぐ2回目のカットを仕掛けるんだ。もちろんDEFはそれも押さえる。いろんなボディコントロールを駆使し、OFF.DEF双方が場所を取り合う。こういうドリルの繰り返しでこそ、攻守ともに優れたフットワーク・ボディコントロールが磨かれる。むろん、ファンダとなるステップワークはそれ以前に定着せねばならない。
DEFの立場で言うと、バンプが3回成功すれば、オフボール1:1はほぼ勝ちである。なぜかって?それ以上粘ると、OFF3秒に引っかかるからさ。ボールサイドに出られねば、OFFはウイーク側に退去せざるを得ないが、現実には闘いに夢中になりすぎ、3秒取られること多いよね。そんなDEFができると、ゲームが非常に引き締まる。是非身につけてほしい
バンプって、そもそもオフボールDEFなんだよな。ということは、DEFがOFFを見てないと出来ないじゃん。ブンコーチに散々言われた「ルックアウェイ」こんなとこでも効果てきめんなんだなあ。https://saschool-blog.com/?p=1781
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