スポーツ飲料の誤解 R7.5.17 LINE新着配信
「ペットボトル症候群」って聞いたことありますよね。スポーツドリンクなど糖質を多く含む飲料を大量に飲む。すると、血糖値の急激な上昇がおこり、あたかも急性の糖尿病のような状態になるものです。のどのかわき、多尿、吐きけ、だるさといった症状が発現、最悪だと意識障害まで引き起こす場合も。糖尿病は慢性疾患のはずなのに……。大人が甘い飲料を毎日1.5リットル以上飲んだ場合、1ヶ月くらいで発症するという報告があります。「毎日1.5リットル」飲むなんて普通じゃないですよねえ。でも、以前在籍していた生徒の父親は、飲み過ぎが原因でぶっ倒れ救急搬送されたことがあると、経験談を話してくれました。命が脅かされたんだと。大人より小さな子どもなら、より少ない量でなる可能性が高い。500ml2本とか十分有り得ます。もちろん、スポーツ飲料以外で摂取する糖質量だって関与するでしょう。
バスケの練習や試合中に、スポーツドリンクは、エネルギー補給として大きな役割を果たしてます。汗かいてるときには殊更おいしい。水や麦茶には電解質ミネラルが足りない。だから、運動中に飲むには難点がありますが、日常の水分補給ならば、子どもも大人も水や麦茶で十分です(ブン爺は1年中、麦茶を冷蔵庫に入れてありますよ)。500mlボトル1本のスポーツドリンクには、スティックシュガー約10本分(30g)の砂糖が含まれてるそうです。甘い炭酸飲料や清涼飲料水にはさらに多量の糖が使われています。だから、日常の習慣的な飲料には特に注意が必要なんです。ブログ「大会間近の調整法」で説明したとおり、糖質の補充はとても重要です。そして、余りすぎた分は中性脂肪になるとも、注意しましたよね。https://saschool-blog.com/?p=2031 肝細胞の中に脂肪が溜まり、肝臓がフォアグラ状態になる脂肪肝は「万病のもと」高血圧、糖尿病、脳血管障害などの生活習慣病は、脂肪肝を起点として引き起こされ、最終的には心筋梗塞や脳梗塞といった致命的な病を呼び寄せます。「脂肪肝→脂肪肝炎→肝硬変や肝がん」などというパターンもあるでしょう。
2000万人以上の日本人が脂肪肝に罹患し、その数は年々増え続けているといわれます。定期健診などで中性脂肪の値が高いと指摘され、痩せようとする人の多くが、脂っこいものの摂取を止めようとします。しかし実際には、中性脂肪を増やしているのは白米やパン、飲み物などに含まれている糖質なのです。成長期の子どもと成人では、当然摂取量の目安は変わりますが、「取り過ぎ・飲み過ぎ」の常態化については、十分な注意が必要です。
ブン爺はあまり練習中に水分補給しません。何とか平気な体質です。そんな私を保護者が心配してくれます。とても嬉しいしありがたいことですよね。嫌いなわけじゃないけど、普段は、スポーツ飲料だけじゃなく炭酸飲料もあまり飲みません。練習中などたまに飲むときにも、一度に多量飲むことはないですね。翌日の冷蔵庫内にボトルが残ってることも珍しくない。飲み過ぎ・食べ過ぎも単なる習慣の問題、意識することに意義がありそうです。
練習生原稿138「クローズアウトの足使い」 Sugi Academy R6.9.9
クローズ close には、「接近して」とか「間隔を詰める」という意味がある。アウト out は「外へ」つまり、自分のマークすべき相手が、離れてる状態でパスを受けたりするとき、自由にOFFされないように距離を素早く詰める技術である。

もしクローズアウトに行く判断が適切ならば、後はいかに短い時間でボールへ詰められるかだ。そこにステップの仕方が関係する。まずは、一般的に行われてる(と思われる)例を紹介しよう。上図と同じケースで説明する。×は、○との距離の3分の2を走って近づく。分かりやすいよう仮に6mあったとしようか。その2/3だから4mだ。すると、残りは1/3つまり2m、ここはハーキーステップで細かく移動する。ハーキーとは、マークマンに近づく際に足をバタバタさせて床を踏むステップのことで、そのポイントは次の3つ。
・体重をやや後ろにかける ・足を広げながらステップを踏む
・両手を上げる
ダッシュしてマークマンに近づいたら、スピードを殺しながらマークマンにプレッシャーをかけねばならない。減速しなければ、ファウルになったりドライブの餌食になる。足を広げるのもドリブル対応であり、両手を挙げるのはシュートチェックなんだ。ハーキーの最後に軽くジャンプストップして詰めさせる指導者もいよう。だが、そもそも、レシーバーがある程度の余裕を持ってシュート・ドライブを狙えるのが、クローズアウトシチュエーション、DFFには圧倒的不利状態となる。負け確率の高いDEFが、最高の対応をするためにはどうあるべきか、この後、S.A.流を論じてみたい。

特に高校では、DEFディレクションをうるさく指導されることが多かろう。「ノーミドル」というチームDEFが、あたかも聖杯のごとく扱われる傾向は強いが、爺さんはそれ余り重視しない。*簡単に言うと、ノーミドルとはドリブルをミドル側に行かせないDEF。身体位置をやや内側にシフトしエンドライン方向に進ませる。 元より、ストリクトDEFを徹底錬磨し、オフボールDEFの究極を求めるのが基本的立場なんだ。「個人DEFスキル最大限の伸長」こそが「最強のチームDEFを生む」その考えは揺るがない。だから、本文章全体を純粋な1:1場面での使い方として読んでほしい。 ストリクトDEF https://saschool-blog.com/?p=879 究極のオフボールDEF https://saschool-blog.com/?p=6856
距離を詰めるとこまでは、ランニングステップでダッシュ、それは良い。問題はハーキーステップの部分である。一般的やり方と異なる点は3つある。ハーキーで寄るとき、右左右左と、足を交互に前に出さない(歩み足にしない)。そして、大股ではなく細かく素早いステップにする。たとえば右足からハーキーに入る場合、常に右足が先行し、左足がそれを追いかける形にするのだ。右が前になったり左が出たりすれば、止まったときDEFのスタンスが左向きになるか右向きになるかわからない。これはドライブに対し、完全な後れを取ることに繋がりやすい。(たまたま上手くいくことはあるが……)。ハーキーに入る距離は、概ねOFFとの間隔2~2.5mからだ。ここでどちらの足からハーキーに入るかという問題が残る。それは、レシーブ状況・OFFのシュートハンド・得意なドリブル方向などから、原則を事前に決めておくと良かろう。場面に応じて瞬間判断が必要とされることだってむろんあるがね。細かく素早いステップは、足が床から離れる時間を最小にするから、スイングステップやスライドへの対応も迅速だ。スクール生は、日頃からOFFの状態に応じたクローズアウト練習を反復している。詰める際、足は広げるが両手は上げない。ワンアームレングスまで詰めるスピードを最優先し、本気のシュートに対してはブロックに向かうのである。むろん、最後のジャンプストップもやらない。宙に跳べば、その間はドリブルのカモにされる。跳んで着地し両手を挙げても、少しシュートの上手いOFFには何の脅威にもならないし、ブロックに跳ぶタイミングを失するだけである。
クローズアウトでOFF前まで詰め切るか、途中からブロックに跳ぶかは結構難しい判断だ。これは実際の場面を想定し、何回もドリルするしかない。この判断がとても優れると、ノーファウルでぎりぎりプレッシャーをかけることが出来る、と覚えておこう。なお、ドライブのバマーステップで使われる「バックホップ」は、未習ではあるが1:1DEFの駆け引きにも生かすことが可能。むろん、クローズアウト場面でもだ。やがてはドリルすることになるだろう。
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