残雪の朝日岳 R2.4.14配信済み
残雪の朝日岳を彩る花々(富山県)の美景を載せてみました。北アルプス(飛騨山脈の通称)中の後立山連峰北端にあります。私、山容(山の形)の区別は得意ではありません。中央やや右辺りの山か? 行ったことないですが、高山植物がすごく豊かだといいます。
些か遠いんですね。でも、富山湾の幸だけでなく、目で食し味わうことの出来る光景がここには広がっています。チューリップ・菜の花・桜の3競演なんだから、心潤す絵画の世界とよぶにふさわしいでしょう。
北アルプスの雪景色は何度か見たことがあります。静岡市ではなかなかお目にかかれない風景ゆえ、とても新鮮な感動をもらえますよ。未体験の方、春の北アルプス、是非ともご覧あれ。いずれ、お薦め日帰り旅で、紹介しましょうかね。
練習生原稿51「スポーツ障害と練習」 Sugi Academy R2.9.26
R2.9、バレーボール大山加奈が苦しむ”後遺症”の過酷 益子直美さんと考える「バレー界を変える方法」 こんな記事を見つけた。バスケ界においても、スキル指導法はもとより、指導体制そのものに、大きな不満を私は抱えている。具体的には、無意味に長い練習時間、成長未熟な小中学生への過酷すぎる指導、部活指導員の教育への知見、勝利至上主義などである。どれほど大声出しても聞く耳を持たない人は多く、私自身の立場を悪化させる可能性の方が高い。それでも言わずにはいられないし、「腫れ物には触らない」態度がいいとも思わないのである。皆さんは、子がチームに所属し、コーチや知人達との軋轢(仲が悪いこと)は避けたいと思うだろう。当然の行動である。浮いてしまえば、何もかもが壊れる。大人の対応というやつだ。
しかし、保護者や選手全員を含め、対応せねばならない問題である。日本のスポーツ界が持つ「深い闇」を壊さない限り、犠牲者はいつまでも減らないし、望ましい人作りもかなわない。今できる努力を、皆さんにも一緒に考えてもらいたい。
原稿50で外傷や障害について述べた。たまたまであるが、早速役立った方があったようで、よかったと思っている。その続編的な意味も兼ね、練習との具体的関わりについて、今回は記述してみよう。 スポーツのケガ考察 https://saschool-blog.com/?p=2184
前回の要旨(いいたいこと)をまとめると次のようである。「外傷」は一時的に大きな外力がかかって起き、「障害」はある程度長期の無理な負荷がきっかけとなるもの。最終的には、いずれも過大な外力によることは多いが、障害の底流には、「オーバーユース(使いすぎ)」という考え方がある。「骨や筋肉の成長」の話の中で、筋肉の成長は、骨の成長より遅いという事実を伝えた。そして少年期は、骨の量が大人に比べ少なく柔らかいということも。だから、壊れやすいのだと……。そこで重要になるのは、「予防法」である。つまり、いかに筋肉や骨にかかる負担を減らすかだ。大きく2つ気をつけたい。1つは言わずと知れた「練習量の問題」もう一つは「ウォームアップ」の励行(進んで行うこと)だ。まずは、ウォームアップ。手順詳細は省くが、要するに、「筋肉を柔らかくしてから本格的練習に入れ」ということである。ストレッチすれば筋肉は伸び柔らかくなる。多少の衝撃なら上手く吸収し力を逃がしてくれる。だが、ほぐれてない固い筋肉のまま強い力を加えると、それが上手くいかず、筋肉へ負担をかけすぎ時には切れたりするのだ。クールダウンでストレッチするのも、運動で負荷がかかった筋肉をほぐし疲れをためないようにするのが目的だ。このあたりは、練習生原稿18「ウォームアップ・最大能力・疲労・ケガ」 3.5.29ブログ配信にて、具体的な解説済み。必ず読み直しを。https://saschool-blog.com/?p=1386
「練習量をどれくらい」にすればいいのか?これは、多少難しい問題。年齢・成長の個人差・練習強度・季節要因・今現在の選手の体調など、配慮すべき要素がいくつかある。ある程度ハードに練習せねば、強くも上手くもならない。一方でハードに動くほど、外傷や障害の危険性は上がる。もとより、この2つは矛盾した命題なのである。スポーツに打ち込もうという以上、”覚悟 ”が必要となることは再認識しよう。例をいえば「突き指」それで練習を休む選手は少ない。だが炎症がひどすぎれば、せめて1・2日冷却し休む必要もある。高校等の強引な指導者なら、捻挫ぐらいでは休ませない人も多い(特に昭和の根性論者)。また、シーバー病やアキレス腱炎(かかと骨とふくらはぎの成長差が要因、腱で炎症が起こる)など、軽度なら思い切って1週間休む対応ができる。しかし、知らないせいでオスグッドが多少進行したのなら、治癒に数ヶ月間が必要などということもある。そんな場合、ずっと練習休止すればシーズンを棒に振りかねない。だとすれば、痛みと付き合いながら練習を継続する対応も避けられない。こういう総括的(全体的)知識を元に、どうしていくのかを決定する。家庭やコーチにより選択は異なろう。先ほど、”覚悟 ”が必要と書いたのはそういう意味だ。
大山加奈さん(当時36) バレーボール選手
小中高の全年代で全国制覇を経験、2004年アテネ五輪に出場しながらも、26歳で現役を引退。その背景には、重いスポーツ障害があったのです。
彼女の言葉を下記に掲載します。本人の言です、参考にしてください。
脊柱管狭窄症ですね。通常はご高齢の患者さんがほとんどなのに、20歳そこそこで発症してしまって。(医師からは)小学校の頃からのオーバーユースで、体が出来上がる前からスパイク動作を繰り返してきた影響だと言われました。今でも痛みやしびれを感じることはあるし、歳を重ねていくにつれ不安ですね。バレーボールをやれて本当によかった!ってうれしい反面、バレーをやってきたせいで……と思うことも正直ありますね。この経験は絶対に無駄にしちゃいけない。
炎症とは?身体を守る生体の防御反応。ウイルスとの戦い、スポーツなどで起きる。ケガすると、組織へのダメージを防ぐため、血管が膨らみ血流量が増える。だから、赤っぽく腫れて熱を持つ。腫れと痛みで危険信号を出してるんだ。これ以上ダメージ与えたら「ダメージゃない」ってね。神経が損傷の痛みを感じるから、冷やして熱を取るけど、腫れが取れたら温めが原則。「冷やす温める」の境は難しい。
一概に言えない練習量。それでも一つの指針を示しておく。土曜と日曜を、午前・午後・夜の3つに分ける。合計すると6コマになる。全6コマ中、何回練習するか?小中学生なら、理想的には2コマかな。(隔週で土日いずれかが休みなら、家庭の時間が生まれるし、趣味や学習の時間も大切) *現役時代、私のチーム練習は1コマだけ。陰では文句が出てたかも。だが、それが幸いし趣味で自主練に励む生徒も多かった。バスケスクールが一般的でなかった時代、チームで習った内容を反復するのだ。自ら取り組む効果は大きい。
しかし、チームの練習以外に「スクール練習」もあるなら、3コマという結論になる。はっきり言えば、4コマは多すぎる。だが、現実には1日練習(練習試合)なんてこともあり、思いどおりにならない場合が少なからずだ。個々の身体の状況が、障害の発生要素にもなるので、練習回数だけでの判定はできないが、大まかにいうと、上述のよう捉えてもらえばOKだろう。出来る努力をするほかないのだ。土日がハードだったのなら、月曜は完全OFFにする。強度を誇る機械でさえ、酷使すれば壊れる。生身の、しかも成長期のみるい身体をいたぶってはいけない。こんな内容をすべてのコーチ・保護者・選手にわかってほしい。普段の練習量が適切なら問題ない。さもなくば、休日を要求する勇気を振り絞るべき場合もある。親としては言いづらかろう。でも、壊れてからでは遅い。
先日ある保護者にメールした内容を、最後、掲載しておく。 ポンコツ寸前の選手 https://saschool-blog.com/?p=816
大人(コーチ・保護者)のエゴで子供を振り回さず、そして、甘やかさず……。
空いてる日や時間の有意義でじょうずな過ごし方を考えることは大切。勉強もしっかりと。
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