バスケ・デイリー配信  「小中高生が優先的に学ぶパス」「人を育てる適正評価🏀」

ブンコーチ
ブンコーチ

今日のデイリー配信は、若い頃のバスケ試合の一場面におけるパスを題材にかいてみたぞ。子育てに関係するから、是非読んでほしいバスケ配信も「原稿35 パス記事」のスポット解説だ。3.30配信ブログ「パス攻撃のスピード感(9.26現在 109ビュー)」をまず読むべし。 https://saschool-blog.com/?p=1131

適正な評価をする大切さ   R3.5.9 LINE新着配信

30代頃の話です。教職員バスケ大会というのがありました。小学校から高校まで、数十チームが参加して、夜や日曜などに試合します。学校単位での出場がほとんどで、バスケ専門家ばかりではありません。専門家は2・3人程度で残りは素人なんて事も多いため、そうハイレベルの大会じゃあないのですが、特に高校などは体育系の教員が多く出るから、そこそこ手強いです。私のチームがN高校と対戦したときのことです。N校には、かって静岡県教員チームに所属し国体で活躍、指導者としても有名なM先生がおられました。

ゲームが進む中、私がボール保持している際、相手DEFがほんのちょっと前に上がり、ゴール下にわずかなスペースができたのです。私がいたのはトップポジションなのでかなりの距離でしたが、思い切ってそこへパスをフィードしました。見事パス成功、得点です。少し経ってから、このパスに対し、味方だったYがコメント。「よく通りましたねえ、さっきのパス」。彼はバスケ経験者、指導者としてもそれなりの実績を持っていました。彼の意見を否定するのではありません。むしろ、経験者ならば、あのパスが通ると考える方が不自然だったともいえます。Yにすれば、「あれはラッキーパス」と映ったのでしょう。彼の中では、あのパスは存在しなかったのです。しかし、私には自信がありました。だからこそ、平然とフィードしました。

さて、皆さんに是非伝えたいのはここからです。試合終了後、N高のM先生にお礼の挨拶。すると先生は、「素晴らしいパスでしたね」と一言いってくださいました。その時の私の気持ち、理解いただけますか?「あのパスを認めてもらえた」というこの上ない喜び。自分が若かったから、なお一層です。人は自分のアクションに対し、適正な評価をもらえると非常に嬉しいもの。だから、私は子供達をそういう目で見ようと、常に考えています。歯の浮くような世辞じゃありません。皆さんにも考えていただきたいことです。

練習生原稿69「パスの特性を生かした使用法」    Sugi Academy R3.3.12

パスの主役ともいうべき「チェストパス」については、他稿で触れたとおりだが、S.A.で指導するパスは、亜種を含めると27種類。実際にはもっとあるが、日本人の体格的要素やゲームの場面・習得難易度を考え合わせたとき、あまり現実的ではないので、除外している。いろんな場面で変則的パスを見かけるようになってきた。よいことだと思う。若い人達が進んで上級技術を求めているからだ。1~2昔前なら、「パスの種類っていくつ?」と問われ、10以上答えられた人はまれだろう。現在も27種全部答えられる人は、ほとんどいない。中には似通ったものが含まれるが、敢えて分けたのには理由がある。それは効果的な使用場面が存在するということ。私はそう考えている。むろん一番のファンダはチェストパス。その上での話だ。

「この場合は○△」「この場面では■○」という具合に、使い分けるのが最大効果を生む。27種の使い分けを解説するのは、手間がかかる。文章だけでは理解もしにくい。いずれは、紹介しようと考えてるが、おそらく全部はしんどいから、幾つかピックすることになりそうだ。そして今日は、その第一段階。パスの形態に合わせ特徴を解説し、有利不利を理解してもらうつもりである。

チェストパス……胸に引きつけてから、腕を伸ばしきってパスする。つまり動作(モーション) が大きい。上達すれば、強くて遠くまで飛ばしやすいが、動きを盗まれやすいのが欠点。だから、近接DEFには危険なパスだ。 *詳細は原稿61参照(1.23ブログ配信) https://saschool-blog.com/?p=706

プッシュパス……深めに引いて大きめモーションで出すやり方もあるが、ホールド状態からほぼ動かさずクイックで使うのが効果的。ポケット付近(脇腹あたり)に構えて指先は天井向き、DEFの肩上や脇下を狙う。上下軌道を使い分けると、かなり有効だ。DEFの注意が上に行ってれば、バウンドもよい。

ヘッドパス……私は生徒に結構勧めている。頭上に構えるので、身長差を埋めることが可能。 しかも、正しい使い方すれば、モーションが限りなくゼロに近いため、DEFがほとんど反応できない。「そんなバカな」という人は使い方が下手なのだ。腕ではなく、手首から先だけを使って投げる。 160cmの私が1m距離にいる180cmDEFを相手にしても、ほぼカットされない。ただ、その場合の使い方では、長い距離には向かず、速いパスにもなりにくい。そこはリスクだが、価値は余りある。遠くまで速いパスを飛ばすことも可能だが、ちょっと投げ方が異なる。

アンダーハンドパス……腰より低い位置でホールド、指先は地面を向く。手首のスナップをきかせて投げる。モーションが大きい方が投げやすいが、DEFに読まれるので小さめにする。DEFが追っかけてきて止まる瞬間など綺麗に決まりやすい。プッシュパスと組合せ、切り返し技術を身につけると強烈。これぞNBA、パスの名手になるための1条件である。アンダーパス使いこなす選手を見たことないなあ。

サイドハンドパス……構える位置が、プッシュパスよりボール1個分外側。指の向きは横もしくは斜め上方向だ。DEFと正対した状態で使うと、ちょうどDEFの手のひら付近をボールが通過するため、カットされやすい。DEF 位置にずれがあるとか、正対ではなく直交してれば、威力を発揮する。モーションの小さなパスなので、パスだしタイミングの早さが魅力。何より、私の大好きな発展スキルパス「ドリブルスナップ」のファンダとして、一撃必殺にたどり着くため、絶対欠くことのできない技術である。

中学高校上級を目指すなら、この5つは身につけるべき最小限である。PG・SGで上を目指すなら、ドリブルスナップは覚えるべし。ただし、かなり難易度高い。ジュニア中級は、まず、上の3つ。少し上達すれば、アンダーパスも覚えよう。それ以外のパスは、徐々にでよい。スクール練習では、折に触れて紹介している。私は、変則パス好きだが、覚えるべき順番を間違わないことだ。ただのカッコマンになってしまう。例えば、NBAとか見てドリブルスナップのまねごとをやる。特に、少し技術のある小中男子に多く、時には女子もいる。何回となく目にしてるが不正解。全然使い方を理解してないし効果的でもない。むしろミスを誘発してる。生意気にしか映らないのだ。見よう見まねで使いこなせるような甘いスキルではない。ファンダの流れは、そんなに簡単じゃないのである。

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