蘇る百済観音像 R3.8.26 LINE新着配信
国宝百済観音像、ご存知ですね。実物ご覧になった方もいるでしょう。飛鳥時代(7世紀頃)の傑作として残存しています。アルカイックスマイル(ギリシャ彫刻に見られる口元の両端が少しつり上がった微笑)をたたえ、柔らかな印象を与えます。釈迦三尊像や救世観音像も有名ですが、随分印象が異なります。劣化によるのかどうか知りませんが、顔の表面、決して綺麗ではありません。でも、なかなか味わいありますねえ。確か中学の頃、初めて写真を見ました。朝鮮半島の百済から伝わったものという説があり、その頃はすっかり信じてました。でも嘘っぽいですね。飛鳥時代に日本で作られたようです。
東京国立博物館の百済観音像が、この度初めて、3D撮影を許可されました。普段なら近づくことすら出来ません。(といっても、これは模造品でしょう。本物は、法隆寺大宝蔵院に安置されてるはずなので)模造品にしても、画期的といえます。いえ、ここで像の真偽を話すのが目的じゃありません。3DCGによる復元画像の話をしたいんです。超高解像度撮影を140ヶ所、綿密に実施。出来上がった映像を見ると、本物と微塵の差もなく立体感も抜群です。それだけじゃありません。普通なら、まあ絶対見ることが出来ない像の内側部分までも見られるんです。当然拡大も自由。表面の見分けにくい細やかな文様もくっきりです。
凄い時代ですねえ。生徒諸君も、完璧なフェイク・フェイントを身につけ、相手を翻弄してください。動きのリアリティです(1.2配信ブログ)。
練習生原稿47「リバウンドを制する」 Sugi Academy R2.8.10
昨日、生徒から質問があった。試合中、DEFのスクリーンアウトが強くて、しかも体格がいい。なんとか中に入りたかったけど、ほとんど押し出されてしまったという内容である。「ああいう時はどうしたらいいんですか?」切実でとてもよい質問だ。常に話してるように、練習試合というものは、これまでドリルしてきたことを試す場。そして、新たな課題を発見する場でもある。生徒も観客もつい、○×点差で勝ったとか負けたとかに一喜一憂しやすい。でも、有能なコーチや選手にとって、それはあまり意味のないことなのだ。
Rebといっても、OFFとDEFでは内容がかなり異なる。細かな点で練習方法が変わるのだ。しかし「根底を流れる心構え」は等しく不変である。それは何であろうか?
①何としてもボールを自分のものにするんだという強い気持ち
②①をかなえるために、敵より少しでも有利な位置を確保するという思い
この二つだ。これらは50年前も50年後も多分変わらない。それほど大切である。気持ちあればこそ、望みは叶うもの。だが、現実には最初の質問のように、どうすればいいのか?悩むケースも出てくるであろう。そこで、具体的な練習法・スキルが重要視される。
DEFリバウンドで必要なスキル
第一に考えるべきは、シュート後、OFFを内側(ゴール側)に入れないことだ。内側に入られさえしなければ、OFFは普通ボールに手が届かない。リングで大きくはねてボールが外に飛び出すこともたまにはあるが、確率は低い。つまり、DEFは中をしっかり取れている限り、ボールを味方のものにできる回数が圧倒的に多くなる。「どういう風に押さえるのか」よくわかってない生徒がほとんどだと思うが、はっきり言うと、そこが一番の問題ではない。「効率よい理想的スクリーンアウト」のやり方はあるし、覚えねばならないが、最も重要なのは、「DEFを最後の最後までやり、OFFを閉め出す」ことである。シュートされた瞬間、選手も観客もこぞってボールの行方を見る。入るのか入らないのか気にはなる。その気持ちはわかるけど、DEFの選手がそれやったらダメダメ。ボールを見つめてる間、自分がマークすべき相手から視線が切れる。「ルックアウェイ look away」になった段階で、すでにDEFをしてないという意味なのだ。インラインマンツーマンが出来てないと言い換えてもよい。シュートのリリースからボールがはねて落ちてくるまで(距離にもよるが)3~5秒くらいかかるだろう。その間ずっとOFFから目を離すなんて壊滅的としかいえない。
だからまず、徹底的に最後までDEFしよう。押さえるときのターンの方法は2種類あり、その使い分けを昨日の練習会で説明した。やがてそのあたりも完璧にしてほしいが、前述の注意点が優先である。ただ、これは5人全員が出来て意味のあること。1人でもサボると、そこのOFFに拾われることが多い。要注意である。練習法 SPOT解説 https://saschool-blog.com/?p=2121
OFFリバウンドで必要なスキル
CやPFは、元々OFFリバウンドの意識が高いだろう。残る3ポジションはどうか?OFFリバウンドは、DEF以上に背の高さが影響すると考える人は多い。それは間違いではない。DEFより不利な外位置にいるのだから、余計取りにくいと思うのは自然だろう。しかし、「でかくないと取れない」というのも、実は誤り。誰もいないゴール下に飛び込めば、私のようなチビでもReb可能だ。「誰もいないなんて都合いいことがおきるの?」といえば、割と起こるから面白い。どんな場面か?それは、DEFリバウンドで書いた「look away」を利用するのだ。偶然出来る場合に頼るだけでなく、意図的に使いこなせるようドリルする。その辺は、ドライブにおける「スナッチバック(重心移動の破壊)」などにも関係し、いささか理解が難しい。また、紙面もある程度量を必要とするので、今回は説明を割愛する。練習会でいずれ教えよう。以前、静高生女子でOFFリバウンドのとてもうまい子がいた。身長は160cm足らずだったよ。*SPOT解説 ルックアウェイ https://saschool-blog.com/?p=3010。
最後は、冒頭で述べた「生徒からの質問」に対する回答だ。きちっと練習してる子は、スクリーンアウトもうまい。簡単にはインサイドには入れない。そんな場合のやっつけ方は、OFFが内足をDEFの足に絡ませ、ファイトオーバーステップで、強引にDEFと横並びになること。それが出来れば、とりあえず40%くらいボールを取れる可能性が出てくる。DEFの右でも左でもいい。より取りやすい方、ボールが落ちそうな方を取るんだ。後は運任せ。足を入れられるのを嫌って、DEFが大きく横移動すれば、ロールして反対サイドを押さえる。これ、けっこう「すごテク」。いずれも練習して身につけるべき技である。またやろう。
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