バウムクーヘンの深い歴史 R3.7. LINE新着配信
日本人にとっては昭和初期から知られ、ドイツを象徴する菓子と考えられていますが、当のドイツではあまり一般的ではなく、多くの洋菓子店には置いてないようです。日本では「身近なお菓子」ですが、ドイツでは全く違います。バウムクーヘンを作るには高度な技術が必要。直火焼きの高熱に耐え、何回も生地を重ね焼き上げます。手間がかかり、クリスマスやお祝いなど特別なときに食べるもの。「バウムクーヘンを食べたことがない」というドイツ人も少なくないそうです。バウムクーヘンは、木の年輪が何層にもなるように「幸せを重ねてほしい」という思いや、繁栄や長寿の願いが込められてるといわれます。
ドイツ北部のザルツヴェーデルが「バームクーヘン発祥の町」として知られてます。名前は忘れましたが、昔、上質のバウムクーヘンを作る評判の夫婦がいました。たいそう繁盛したそうです。ザルツヴェーデルの住民は今も、頻繁にバウムクーヘンを食べます。長い歴史に裏付けられた慣習でしょうかねえ。もちろん、どの店にもバウムクーヘンが置かれているようですよ。
ドイツは19世紀後半に統一されドイツ帝国となりましたが、第二次大戦に敗れ、1949年には東西ドイツに分断されました。(1990年に再統一されたので、皆さんにはなじみが薄いかも)東ドイツはソ連占領下だったため社会主義国。国は国力を高めるために、売り上げ豊富な夫婦の店に目を付け、国有化の命令を出しました。反抗した奥さんは連行され、営業を奪われたのです。(多分、このような例は他にもたくさんあったのでしょう)そして、国有化の結果、利益を上げるそれ自体が目的となり、粗悪なバウムクーヘンが世に出たのです。長い苦難の後、戻ってきた平安の中、再び伝統的な高品質のバウムクーヘンが作られるようになりました。そして今に至ります。
数あるスイーツの1つに過ぎないバウムクーヘン。しかし、その陰には、多くの人々の歴史が刻まれているんです。圧政に耐え、職人としての誇りや伝統を守り抜いてきた人々。歴史という教科の奥深さに、興味が尽きません。
練習生原稿37「パスゲームでのよい動きとは?」 Sugi Academy R2.4.12
パスゲームのやり方を理解するのは、結構難しい。小学生には特にだ。原稿36で示したパスの種類や使い方を、もう少し丁寧に説明しよう。上手にパスゲームをするための条件を、改めて整理しておく。
①アラインメント(人の配置)に気を付ける。
たとえば、フリースローレーンの中に、10人全員がいたなら、パスは通らないよな。人が多すぎてパスコースが出来ないからだ。じゃあ、どうするのか?味方どうしの間を 5~6mは空けることだ。それも、コート全体にバランスよく広がらねばならない。 *ブログ「日本一わかりやすいポジション解説」原稿13の最後に載せた図がとても参考になる。すぐ見直そう。速攻だぞ~ https://saschool-blog.com/?p=675
②使うべきパスの種類を間違わないこと。
チェストパスは頻繁に使われるが、インサイドに入れるには不向き。DEFの外回りを素早く回すのに向いている。その場合、バウンドパスは、原則禁止。各場面でのパス使用例や注意など、詳しく原稿5・35で説明した。https://saschool-blog.com/?p=356 OFF場面による各種パス https://saschool-blog.com/?p=1131
③パスは、パッサー(パスする人)とレシーバー(パスを受ける人)の協力が重要。
いいパスを出しても、レシーバーがキャッチミスすれば、意味ない。また、DEFを振り切れねば、パスカットされる。(通常練習でもやったが、来宅練習ではかなり詳しく学んだよね)逆に、レシーバーの動きが良くても、パッサーのパスがへなちょこだったり、パスのタイミングが悪ければ(早すぎ・遅すぎ)、これまたパスは成立しない。
これらが、「パッシングゲームを成立させる3条件」極めて重要なことである。その中でも、今日は③にスポットを当てて、より詳しく説明しよう。
図1・2を見て欲しい。A・B2人のOFFに、×Aと×BがDEFしている。図1ではAがタイト(ピッタリ)に、BがルーズにDEFされている。また、図2ではその逆だ。つまり、1ではレシーブしやすいがパスを出しにくく、2では出しやすいが受けにくい状態だ。無論こんなケースでも、パス技術やレシーブ技術が高ければ、パスプレーが成立することはある。だが原則いい状態とはいえず、ミスの確率は高い。だから、2のA状態と1のB状態が同時に起こることが望ましいわけだ。というか、きちんとパスを通すには2人ともフリーの状態が存在せねばならない。もとよりDEFが非常にルーズについていれば話は別だが、通常ボールマンはそうそう甘くしてはもらえないし、レシーバーだってプレス気味に守られることはよくあるだろう。そして、図1の方がよく起こりうるケースである。Aはタイトマークされパスを出しにくいのだから、Aがパスしやすい位置に、Bは移動しなければならない。小・中生では、こんな場面でも、Bが何食わぬ顔で突っ立っているケースが珍しくない。例えば、図3のようにBはVカットで×Bを押し込み、上のスペースに飛び出してパスを受ける。これだけでパスの成功率がぐっとアップする。でも、こんな簡単なことが出来てない選手があまりに多い。 *これ、ものすごく重要。1つの例だけどね。いつも、「Vカットで押し込め」と私は言ってる。カッテイングについては、3.9.25配信ブログを参照 https://saschool-blog.com/?p=1910
では、次のパスプレイはどうするのか。図4は3の続きである。×Bは、飛び出したBを追っては来るが、Vカットで振られた分、僅かに動きが遅れる(ほんのコンマ何秒かだが)。このチェックの一瞬の遅れは、Bがフリーに近い状態を表している。パスの出しやすい条件下にいる。ならば、Bがレシーブする瞬間、別のOFFがルーズになれば、パスは連続で成立しやすい。そこで、仮にCが×Cを振りきってハイポストへフラッシュしたとしよう。これまた、ほんの短い時間ではあるが、その瞬間Cはフリーなので、BがCを見ていて、ヘッドパス等を上手く使えば、このパスプレイの成功率はかなり高くなる。当然ここで、Cによるシュートチャンスが生まれよう。1例だが、パスプレイの作り方を説明した。参考にしてほしい。
一度は終えたのだが、皆さん明日以降も時間をもてあますだろうと思い(コロナウイルス流行で自粛傾向の頃)、続きを書くべしと決めた。説明済み下図4のプレイを見てほしい。上で述べた条件以外に何もなければ、このパスプレイは、成功する可能性が高い。だが、次の図4Ⅱのように、味方Dが立っていたとすれば、どうだろうか?
わかりやすいように、人の位置だけを図に書いてみる。それが図4Ⅲだ。Cが行こうとしたハイポストには、すでにDのDEF×Dがいるのがわかるね。つまり緑 → のフラッシュをやろうとしても、自分をマークする以外のDEFに邪魔されることになる。当然、 ピンク点線 →のパスは通らない。
前ページに書いた「パッシングゲームを成立させる3条件」の①番だ。AとD、DとCの距離は、多分2~3mほどしかないだろう。こういうアラインメントになってる段階で、OFFはすでに失敗なのだ。Dがいない図4のケースであっても、チェストパスを使うと、×Bや×Cに読まれてカットされる確率が高くなる(絶対ではないが)。ヘッドパスやプッシュパスがより安全だ。せっかく、3条件の①と③番をクリアしてても、②番をミスってやられるパターンとなってしまう。
図4Ⅱとは対照的に、優れたアラインメントなのが、図5である。D の位置に注目だ。これなら、図4のプレイを邪魔することはない。それどころか、Cがハイポストでレシーブしターンする瞬間ゴール下へカットインしたらどうだ? 自分のマークさえかわせれば、完璧ノーマークシュートが打てるよな。楽々2点。これ以外にも、Bからのパスを受け、D が自分でドライブ勝負することだって可能である。プレイの可能性がより多いというのが、優れたアラインメントといえる。よく覚えておこう。ただし、生徒の中には、ノーマークでボールもらっても「シュートが怖い」とか「ドライブ自信ない」などもいるだろう。そこは鍛えるしか方法はない。だって、それは一人一人がしっかり身につけねばならない技術だからである。そういう力全てを伸ばすため、自宅で自主トレやってるんでしょ。頑張ってほしい。
最後に、1つやや上級スキルの説明。図5の中で、「自分のマークさえかわせれば、完璧ノーマークシュートが打てる」と書いた。実際にはこれ、どうやれば良いと思う? 誰か答えられるかい? 上級者は少し考えてみよう。
答えは一つじゃないが、サンプルを後述するぞ。カンニングしないように、次の図より下部分を隠しておくといいね。
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