練習生原稿67「OFF上達は、積極的シュートと1:1から」 Sugi Academy R3.2.20
今回の原稿は、特に、初級者や「中級のはず……でも」という人に読んでほしい内容だ。バスケ上達のためにすべきことは、いくらでもある。その中で、OFFが上達するコツのようなものを説明しよう。ただし、個人技術限定で話す。チームOFFまで含めては、範囲が広すぎるからである。
具体的に必要となるスキル
①ドリブルが上手い、速い
②1:1で相手を抜ける *①②は、似てるけど意味が違う。
③シュートがよく入る
④数種類のパスを使い分けられる
⑤OFFリバウンドを含むルーズボール争いに勝てる
大雑把に言えば、この5つである。でも、「たった5つだけ?」と勘違いしないでほしい。例えば、①では、DEFがいない状態でドリブルミスしないのは当然、強いDEFが目の前にいても取られないことが必要だし、DEFを振り切れるスピードや間をすり抜ける速さだって要求される。だから、いろんな種類のドリブルスキルを覚えねばならない。②でも、原稿58 https://saschool-blog.com/?p=540 に書いたような場面ごとのスキルが必要となるし、ボールを持ってないときの動きだってある。また、③④⑤で身につけるべき数は非常に多い。そして1つ1つにとても時間がかかる。
DEFに関しても何回か伝えたように、やるべき事・アグレッシブ(積極的)な姿勢等、学ぶことの数は少なくない。しかし、OFFに関しては、もっとずっと量が多いのである。つまり、バスケをある程度しっかり上達させようと考えれば、4~5年間では無理なのだ。まあ、望むレベルにもよるが……。このような、細かい1つ1つのスキルについての説明は、今日の目的とは外れる。それは別原稿で学んでほしい。
さて、「今回は何が狙いなのか?」全くスキルがないなら、ゲーム中はおろか、練習でもからっきし活躍できない。言うまでもない。しかしだ。練習を見てると、少しはスキルが身についてきて、ある程度活躍できそうと思えるような生徒もときどきいる。そんな選手が試合でどうなのか確認すると、意外にもほとんど活躍できてないという現実が見えたりするのだ。物怖じしないで、持てる力をそのまま発揮できる子もいるが、緊張し力を出せない選手は多い。簡単に言えば、自分で自分自身にブレーキをかけてしまう。心というのはやっかいなものである。とりわけ、日本人のように「謙譲を美徳と考える(控えめな態度こそが重要という考え)」傾向の強い民族にとって、深刻な問題となりやすいのかもしれない。だが、ことバスケで活躍したいというなら、克服せねばならない大きな問題なのである。その類いの原稿も幾つか配信済みなので参考にしてほしいが、今日は別の観点から克服方法にアプローチしてみよう。
1つ目は、シュートできる距離でボールを持ったら、「思い切ってシュートしな」ということ。誰が打っても全部入るわけじゃない。だったら、打ってみなと言ってる。もちろん、シュート率のよい人が打った方がいいのは確かだ。でも、それじゃあ、いつまで経っても上達しない。殻を破るチャンスを見逃してはダメだ。ふだんシュート練習をろくにやりもせず、試合中好きかってすれば文句言われる。そこは注意すべきところである。だが、十分な練習の上でトライするなら、何ら恥じることはない。それを認めないようなチームなら、チームを止めた方がいい。思いっ切りやってみなと言っておく。 ボールを持ったら、まず何をする? https://saschool-blog.com/?p=2378
R4.5の5年生以下リーグ戦に、スクールの2年生が出た。その子は、OFFの時ゴール近辺まで急ぎ、そこでボールが来るのを待っていた。上級生が運んでパスをくれる。きちんとキャッチし、迷わずシュート。2~3mの距離かなあ? な、な、なんと、それがみんな入ちゃったんだ。1ゲームで12点、小2年だぞ。まあ、スクールでかなりシュート練もやってるんだけど、それにしても、すご!
2つ目は、ドリブル1:1を進んで仕掛けることである。もちろんミスは出る。迷惑かけることもあろう。だが、これもシュート同様、上達のために必要な出費なのだ。成功は、失敗を積み重ねてつかみ取るものなんだ。中途半端に悩んでするミスこそがいけない。そんなミスは、納得とはほど遠い。イライラしか残らないだろうね。
デタラメや無茶苦茶ではなく、前を向いた強いハートでOFFを仕掛けてみよう。さすれば、じきに成功体験を手に入れることができるだろう。明日からのスタイルが変わることを祈る。
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