バスケ配信  Spot解説 スイングスライドのレベルUP📷📷

練習生原稿137「より円滑なDEFステップ養成」     Sugi Academy  R6.9.6

クロスステップの致命的欠陥ちめいてきけっかんとなえ続け、スクール生にはだいぶ浸透してきた。そんな中、ちょっと気になっているのが「スイングスライド」。相手OFFの右ドライブ姿勢に対し、DEFは左スタンスを取る。自分の左足が1歩下がってる。その後、OFFがボールを左に動かし左抜きに狙いを変えた。するとDEFは右足を下げて右スタンスになる。特殊なDEFじゃない限りここまでは普通だ。その後、OFFが左抜きを仕掛け、DEF右側にドリブルしてきたら、DEFはそれをスライドステップで追う。スクール練習ではかなりしつこく指導してるのだが、練習会参加の少ない生徒スクール生以外は、総じて問題の発生しやすい環境にあると言える。次の図を元に解説しよう。

左図で示したのが、スイングスライドの始まり部分だ。ここでのDEFスタンスはボクサーズスタンス。これを両つま先を揃えて構えるスクエアスタンスにさせる指導者もあろう。左右どっちへも平均的に動きやすい利点はあるが、1歩目に必ずスイングが入るため、どちらへの動き出しでも出足が確実に遅れる。ゆえに、S.A.では採用していない。

2021.6.22「スーパードライブと闘うDEFステップ」で詳しく説明したように、DEFが右スタンスからOFFの左ドライブを追いかけ始めるとき、1歩目に左足でクロスステップ踏むのは問題外だ。世間一般にはこの悪習がはびこっているhttps://saschool-blog.com/?p=1517 だからDEFがやたら下手なのだが、幸いとスクール生の多くは直ってきた。そのケースで、「スライドを3回続けな」とブン爺は指導してる。スライド3回やれば、結構ドライブを止められるものなんだ。それ以上追い続ける必要があれば、クロスステップにしてもいいよと。厳密に測定したわけじゃないが、ブン爺の感覚では、クロスステップの弱点が解消し速さの利を得られるのが、「スライド3回以降」かなと。ただ、これには個人差もある。体重移動が非常に上手く、クロスステップに最適な姿勢を作れる選手はいる。その場合、「スライド2回」が境界線となる可能性もあろう。ただ、スライドには、出だしスピード以外のメリットもある。クロスステップはストップジャンパーやドリブル切り返しに弱い。スライドは密着して追えるため、クロスの弱点をかなりカバーできる。ゆえに、シュート圏でのステップはスライドを使うべきというのが、ブン爺の理論

さて、今回スポットを当てたいのは、スイングスライド。上図のとおり1回スイングした後のスライドステップである。正しいなら問題ないが、どうもそう上手くいかない。いくつかの問題パターンがあるのだ。今まで生徒達のステップをみていて気づいたのは3パターン。

①スイング後、いきなりクロスステップする。
②スイング後、1回はスライドステップするが、2回目にはクロスステップになる。
③スイング後、トレイルフットを小さくスライドさせ、そこからクロスステップする。
   *上図のケースで言えば、右足をスイング後左足で小さくスライドし、そこから左足クロスに入る。

いずれのケースでも、スイングステップすることで、進行方向への加速は若干じゃっかんついている。だから、止まってる状態からのクロスに比べれば、①~③どれも少しは速いといえる。選手達はそこに大きな違和感を感じないのであろう。ムリからん所だが、「スライドを2回以上入れた方がやはり速」というのがブン爺の結論なのだ。この場合、3回必要かという点には、一考いっこう余地よち(少し考える価値)はある。クロスにけた選手は特にだ。そこは個人差の範囲で修正すれば良かろう。

スイングの練習をする際、足の切り替えスピードだけじゃなく、スイングしてからの連続的スライド練習をもっと入れるべきだろう。そうしてスイングスライドを習慣化するのである。
「何だかスゲ~細かい」と驚く人がいるかもしれない。だが、こういう細かさこそ、まさに「ファンダ」なのであり、持てる力をMAXまで引き出すことに繋がる。小中はもちろん、高校生でさえも、ファンダの何たるかを意識し続けられる選手は少ない。身体能力に恵まれながら、上にあがってこれない生徒の多いこと、悲しむべき現実である

スイングスライドの好例があったので紹介する。中3生の白DEFだ。

①OFFの右ドリブルに対し、左スタンスができている
②DEFの左足を見よう。スライドの動き出しが早い
③ドリブルコースチェック完了
④コースを止められたOFFは、ビハインドでかわそうとボールを背に回し始めたその瞬間DEFの右足がわずかに浮いてる。右スイングが開始された証拠
⑤ボールがちょうど背中あたりに来たDEFの右足は既に少し下げられている。つまり、もう右スイングが終了してるんだ。
⑥そして、ボールが尻の高さまで下がった頃には、スライドの1歩目が始まった。実に良い反応である。
⑦スライドの右足1歩目(リードフット)直後の、左足(トレイルフット)での蹴り出し。トレイルフットの向きもスクエアとなっており、注意点をしっかり守れている。
⑧キックスライドで空中を移動してる瞬間。ただし、決して高くは跳んでない。床面すれすれを移動してる、だから速い。リトルは、まず普通のスライドを覚えよう。
⑨キックスライドが完了し、OFFのドリブルを完全に止めた場面。あまりに反応が速いので、「スライド3回」どころか、わずか1回でコースチェックに成功した

週1~2回の練習会、チーム練と重なって来られない日もある。それで、スライドステップをここまで昇華しょうかするのは、かなりきつい。よく鍛錬したといえる。他のスクール生も、是非心がけよう。思いの強さは、困難を克服するものだ。もう1つ付け加えておこうか。スクール生同士、上級者との1:1では、ここまで完璧に止められない。ビハインドドリブルのスピードが、倍速になるからだ。そうなった時、「スライド3回」が現実味を帯びてくる

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