バスケ・デイリー配信  「ルーズDEFへの対応」「3P全盛時代に変化か?🏀」

3Pシュート戦略   R7.11. LINE新着配信

若い頃大好きであり得意でもあった3Pシュート。それらの情報は幾つかの記事にて紹介してきました。ここ10年くらいは、世界的に3P全盛時代といえます。しかし、多くの技術には流行はやすたれがあるもの。例えば、今年のプレイオフ決勝に駒を進めた「オクラホマシティサンダー」「インディアナペイサーズ」これらのチームにおける3Pシュートの活用に関し、現地メディアが興味深いデータを紹介しており話題になってるようです。

それによると、今シーズンの3P試投数上位5チームは、1位ボストン・セルティックス(1ゲームあたりの3P試投数平均48.2)、順にゴールデンステイト・ウォリアーズ(同42.4)、シカゴ・ブルズ(同42.0)、クリーブランド・キャバリアーズ(41.5)、ミネソタティンバーウルブズ(39.9)であったが、全チームプレイオフでは勝ち上がれていないんです。唯一ウルブズがセミファイナルに残っただけです。ここで言ってるのは試投数でありシュート率ではないですが、無視できないデータといえるでしょう。

サンダーの試投数は、リーグ30チーム中10位(同38.8)でした。また、チームの中で最も3P平均得点が多いシェイ・ギルジャス・アレクサンダー(SGA)の1試合あたり3P成功数は2.1本。これはリーグ全体では67位なのだとか。ブン爺には及びません、へへっ。シェイは、今年のシーズンMVPに選ばれたほどの選手、爆発的得点力なんだけど3Pは少ないですね。

また、今シーズン3P成功数でリーグ上位10人に入った選手の中に、サンダー、ペイサーズの選手が1人も含まれていないんです。ボストンを破ったニックスにもいません。1位に輝いたアンソニー・エドワーズ(ウルブズ)は320本決めましたが、上位20人を見渡しても、ペイサーズのエース タイリース・ハリバートンが、218本でなんとか13位に入った唯一の選手です。これらのデータは何を物語るのでしょうか?安易な考察はできませんが、今年のプレーオフ頂点を競ったチームには「3Pに依存しなくても勝ってきた」という事実があり、そこにこれからのバスケスタイルの変化が「潜んでいる」ことを暗示してるのでしょうか?。2010年代以降、カリー(ウォリアーズ)、トンプソン(マーベリックス)、ハーディン(クリッパーズ)、リラード(バックス)といった3P名手が時代を彩ってきました。それが少しずつ新時代に移行してるのかもしれません。誰もが余りにも3Pを声高こわだかにした時代、「本当に3P大好き爺さん」でさえ、いささかげんなりしたこともあったんですが、「良い加減」で次世代へ残っていくように願ってます。

練習生原稿140「こんなDEFはどうやっつける?」   Sugi Academy  R6.10.25

マンツーマンDEFを、OFFとの「守る距離」に着目した場合、おおむね4種類の考え方が存在する。ただし、ここではボールマンへのDEFを対象とし、以下の通りである。

①OFFに接近し、ベタ付きする。腕の長さなら「ハーフアーム」プレスマークなどとも言う。    ②「ワンアームレングス」腕1本分の距離で守る。概ね1m以内ほど。
③ミニ・中バスで決められてるゾーン規定違反にならない距離。限度1.5m
ゾーン規定違反の距離で守る。概ね2mほど。

1m、1.5m、2mと具体的数値を書いたが、数値として明確なのは「1.5m」だけ、これはルールの文言に書かれている。腕1本分といっても、身体のサイズやリーチの違いでかなりの差が出る。それを考慮し概ね1mとした。2mについても同様で、身長140cmと190cmでは感じ方に大差が出よう。160~170cm程度のサイズをイメージした数値である。これ以降の文章を読む際、OFF.DEFのサイズに合わせ、各自参考としてほしい。

まず、DEFの特徴を簡単に説明する。「一気に相手を突き放したい、どうしても追いつきたい」という場面で、ボールを追い回し得点を取りに行くのが①のプレスマーク。ただしスタミナをかなり消費するし、ファウルも多くなりやすいので、鍛えられてないと実施が難しい。のワンアームレングスは、ボールマンへのDEFとしては大変望ましい。通常これを徹底するよう、S.A.では指導している。③はゾーン規定違反にならない最低限度の距離だ。だから、本当はもっと詰めたい。しかし、距離を詰めるとドリブラーに抜かれやすくなる。それで多くの選手が、少し空け気味に守ろうとする。まあ、怖がる気持ちは分かるが、詰めねばOFFの自由は奪えない。シュートやパス、やられ放題だぞ。上級OFF相手には通用しないことを忘れずに。

そして今日の主な話題が④。正確には規定違反だけど、マンツーマンコミッショナーがいない場合など、ズルしてやってるチームはあるね。高校以上では違反じゃないし、強烈なドリブラーを守る対策には違いない。こういう守り方を「ルーズDEF」と呼ぶんだ。ルーズDEFされるとドリブル1回では抜けないので、ある程度の力を持ったDEFにとっては、厄介やっかいなハンドラーを封じ込めやすくなる。ヘルプとの距離も短くなり、チームDEFとしてもNiceハンドラーつぶしをやりやすい。でもこれって、限りなくゾーンに近いDEF、だからマンツーマンの基礎力を伸ばすには適さない。それゆえ、1.5mっていう限度が決められてるのさ。

ブンコーチ
ブンコーチ

スクール生のHが、大会で強豪チームのエースと対戦した。県上位チームのエース、普通に見てバスケの力はかなり高い。だがそんな選手でも、Hのスピードとフェイクの前では、1:1DEFへ慎重にならざるを得ない。かくして「ルーズDEF」が実行された。これに苦しんだHは、いつものようなスコアを作れなかった。イリーガルがまかり通ってしまったんだ。さぞや悔しかったろうが、そんな現実もある。高校ではゾーンDEFも解禁されるので、広い視野で現実を捉えなおし、さらなる高みを目指してほしいと思う。


もし試合中にルーズDEFされたら、どうすりゃ良いのか? 外角シュートが大得意なら、大して問題とはならない。シュートをフリーで打てるからね。でも、シュートを打ちにくいように、ルーズDEFの距離を微妙に変化させる上手い選手もいる。そんな相手には対策が必要だね。パッシングやカッティングによって、DEFとのバランスを崩す方法もある。自分自身の位置の移動や敵のヘルプを動かすことで、自分のマークとの距離を詰めたりずらしたり出来るんだ。

しかし、1:1だけでルーズDEFをやっつけたいのなら、まずはドリブルして相手に近づいていこう。その際にはタラタラ行ってはダメ、クイックに仕掛けるんだ。右か左にドライブを展開し、ストレート抜きを狙う。コースをチェックにきたら、S.A.瞬間抜きでバッチリ仕留めるのさ。後ろにいるヘルプDEFとの間隔が狭くて、攻める決断が出来ないこともあるだろう。でも、そのためにヘルプまでやっつける高度なドライブを学んでる。使って状況に慣れていくことこそが大事。そこまでスキルはないが1:1なら何とかという人は、パスを少し回しながらドリブルロードの空きを見つけることをやってみよう。
また、長めのキャッチ&シュートやストップジャンパーのスキルを磨くのは、とても効果的である。ルーズDEF相手だけじゃなく、いろんな場面に役立つ。ただし、2~3ヶ月で技能化できるようなものじゃないので、焦りは禁物。腰を据えて練習に励もう。

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