練習生原稿122「Spot解説 平面と高さ、両方で勝つ」 Sugi Academy R5.11.4
初~中上級Spot解説である。床上を走り回り時に空を舞う、バスケの特性なので、平面の移動能力と高くまで跳ぶ能力は両方必要だ。むろんその根本には、脚力・ジャンプ力なる体力があるのだが、それらを100%フルに発揮するためには、合理的な動きを体得せねばならない。確かなボディコントロール(足の動きなら、フットワークという)あってこそ、最大パフォーマンスへと繋がる。今日はどんなドリル法なら効率的に力を伸ばせるか話そう。練習方法は非常にたくさんあるので、「これ」と絶対的に決めつけられはしない。だが、私が長い間、小中生中心に指導してきて、実効の出やすかったものを3つ説明しよう。以前の原稿でも触れてはいるが、今日はより詳細にと、考えてもらえばいい。 最優先動き作り https://saschool-blog.com/?p=459 DEFステップの巧技 https://saschool-blog.com/?p=2575 など多数
◎ジグザグ ディフェンスのメインで使うスライドステップ、それを鍛える練習法だ。スライドステップしながら斜め後ろ方向に進む。まずは下図左を見よう。
斜めにジグザグ線が引かれてる。この線上をサイドステップするのだが、結構細かなルールがある。まずは線の上に実際立ってみる。左足は進む方向に少しだけ開いている。そして右足はラインに直角となってるのがわかるだろう。足の幅は背の高さなどと関係するので、○△cmとか言えないけど、自分の肩幅より少し広いくらい。パワーポジションと同じだと考えればいい。この時の姿勢が難しい。殆どの生徒は背中が前に倒れる。上半身を起こせないんだ。起こそうとすると膝を曲げて立つのが苦しい。しかし、後ろ斜めに進行するので、体重が前に傾けば、当然スピードは落ちる。かかとは浮かせねばダメだが、無理矢理持ち上げるんじゃない。5.6mmも浮いてればいい。そのために非常に重要なことは拇指丘に力を集中させる。それだけでかかとはひとりでに浮くし、床を蹴る力を最大限発揮しやすくなる。
最初の体勢からまず左後方へ進む。動かす足の順番は、1.2.3.4.5.6だが、「1.2」「3.4」「5.6」のステップ3回は、ごく短い時間でやるので、6動作をまとめて「1.2.3」「1.2.3」「1.2.3」と、大声を出し気合い入れるといい。さて、次は、右 ◌ 内の足を見よう。ここで進行方向を元の左後ろへと戻す。(もちろん、5.6の後にも、一旦右方向に変えるけどそこは省略した)この進路変更の足を1.2と表す(実際の足の動きはほぼ同時)。左足を引いて1の位置に動かす動作をスイングステップと呼ぶ。ドリブルの切り返しに付いていく上で、この技術の上手さが鍵となる。「0,1秒でも速くスイングする」そこにスライドステップの速さが加わることで強烈なDEFステップが生まれるんだ。さらにもう一つ注意。2の右足方向へ着目。1歩前まで右足がリードフットだったので、外向きに開いてた。しかし方向転換すると、リードフットはトレイルフットへと変わる。だから、ライン方向に直角でなければダメ。さっきと同じ感覚のまま、足先が逆八の字に開いちゃう選手の多いこと。これは大幅に力を減少させるんだ。こういう細かさこそ、ファンダと言うにふさわしい。
◎シュートジャンプ ジャンパーを打ったりRebしたり、跳び上がる力を伸ばす練習。
これも進行方向はジグザグだ。5歩で1動作完了してるが、4歩1動作でもいい。ただしその場合、スタートは逆足からになる。「4.5」「9.10」でスクエアストップし、思い切り跳び上がる。ストップ足の幅は、肩幅ぐらい。広すぎるとジャンプが甘くなり狭すぎれば安定を欠く。その際両腕を引き上げながら、ジャンプシュートと同じフォームにするんだ。ボールは持ってないけど、持ってるつもり、そしてシュートしたつもりで動作を行う。これを繰り返すと、踏み込み足の順番や距離・角度、ストップの仕方、ほどよい踏み込み姿勢などが身につき、ジャンプシュートの練習はもちろん、Rebの入り方なども上達する。「3→4」「8→9」はやや大股で。
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