中3女子2人を動画に収めた。2人とも現在メンバーでは、最も古株である。以前から撮影を迷っていた。何しろ引退してもう6ヶ月、練習不足だし他にも理由はあったからだ。2人とも、「照れくさい」と言いつつ頑張ってくれた。ほんの6つほどであり、比較的、見てわかりやすそうな物を選んだ。ただ、誰でも普通に出来そうなら意味がない。その両方について、一応配慮はしたつもりである。チームにおける彼女達のポジションは、PGとC。PGのRには幾分複雑なドライブを、CのMにはスピン系を中心にやるよう頼んだ。何はさておき、まずはご覧あれ。後ほど解説を付け加えよう。
動画について トラブルはあったが、最終的に全部で7本の動画を掲載できた。保護者や娘にも協力してもらった。いろんな事が起きるものですねえ。感謝! *画面小さければ拡大を
スピンジャンパー解説 https://saschool-blog.com/?p=4316
そして次が、R6.4 追加動画である。黄6 Rのドライブ、実際の試合場面でのドリブル使用例。右インレッグ→右バックチェンジ→左ロードリ→左フロントチェンジ→左インレッグという流れ。ボールコントロールだけなら余り複雑ではない。しかし、ボディコントロールでS.A.独自技術のバマーステップを使っているため、かなりの難度である。皆さんが見るには、それは無視して、ドリブル全体像を参考にしてもらえればよい。*バマーステップの開発者は、なんとC.PFのMだ。それをRが反復ドリルして取り入れ、オリジナルのREIムーブに仕上げた。
ポイントは2つある。第一は、ボールの突きが低く強く速いこと。そして、見逃してならないのが、最後の左インレッグと同時に、右足を僅か下げたこと。このステップドローにより、重心位置が前に寄ったため、前傾が強くなり加速力をぐっと増している。こういうのが本物のハンドリングだ。
S.A.のドライブドリル「瞬間抜き」は、大まかに4つのパターンで構成される。まず、「基本形7種」「応用編15種」とわけられる。そして、応用編はさらに、ドッジ系・フェイク系・へジテーション系に3分類される。さらなるハイスキルがまだ50種以上あるが、これらを普段の練習で扱うことは少ない。*ドッジ系を、通常、瞬間抜きと称している。基本形はドリブルの切返しが1回だけだが、応用になると切返しが2~3種類に増える。つまり1回の仕掛けだけでは抜ききれなかった場合の対応だ。PGのRには、自由度の高いへジテーション系をやってもらった。チェンジの種類が多いことに気づいたであろう。もちろん、これとても一例に過ぎないから、よりシンプルなもの、さらに複雑な組合せだって、何とでもなる。対人でどれだけ熟せるかが最終的に大きな問題。自分一人でボールを突いて、上手い子はたまにいる。しかし、それでDEFを抜けるのかというと、ダメと言う例がほとんど。だが、Rは、中体連等の上位チーム相手に、1:1は無論1:2や1:3で何回も成功を収めている。Mは、先刻述べたようにセンタープレイヤー。そもそもCは、全てのポジション中で、ドリブルが最も不得手な選手達の集団だ。Mは、ポストアップ・Reb・ブロックショットに優れているが、ドライブだって相当できる。本職のRには及ばなくても、近いレベルにいる。スピンターンの速さを見てほしい。軽くポンプフェイクまで当ててるのがわかるだろうか?
スクール上級者になってくると、ドライブのラストシーンでシュートセレクションが多様化する。プルアップジャンプーは無論、ユーロステップ、クロスオーバーレイ、ステップイン、数十種のコンボ系シュートを展開する。M3は、ステップアウトフェーダウェイである。まだ、練習始めたばかりなので完成には日を要するが……。
この動画を見た生徒が、「俺も、私も、やってみよう」と思ってくれたなら、私にとって嬉しいことであり、彼女たちも同感であろう。だが、くれぐれも気をつけてほしいのは「ちょこっと練習して出来る」などと、間違わないことだ。何となく似た形になれば出来たと思うのは、単なる妄想。年間40日程度だが、それでも彼女たちは、もう3年近く(ブログ掲載時)やっている。自主練含めかなりの努力を積んでいるんだ。基礎ドリル(ファンダ)からコツコツとね。練習量は、スクール随一だろう。彼女らのドライブ、100点にはまだ距離がある。しかし、練習環境・期間など考慮すれば、十分合格点だ。そのように理解した上で、多くの指導者・保護者・選手らが「瞬間抜き」に興味を持ってもらえたら、本当にありがたい。 スーパードライブの基礎作り https://saschool-blog.com/?p=2416
S.A.のドライブドリルはとても特徴的だと思いますが、これまでは文章解説でしたよね。今回動画配信することになったのはなぜですか?
ブログ開始から1年間は、動画のアップ予定はなかった。でも、記事内容にSPOT解説が増えてきた。たとえばDEFのスイングドリルを言葉だけで説明しても、理解が非常に困難だよな。だから、そういう種類を撮影しアップしようと思い始めたんだ。
アルヴィダス・サボニスという選手がいた。ロシアがソビエト連邦と呼ばれてた時代、A代表として活躍した。10代からめざましい経歴を持ってたが、1988年のソウルオリンピックがとても衝撃だった。彼は211cmのセンタープレイヤー。ゴール下のピボットプレイは当然、Rebやブロックも半端じゃない。NBA史に残る名センター、デビッド・ロビンソン率いる米国を撃破している。とりわけ印象的だったのは優れたハンドリングと3ポイントシュート。彼のようなビッグマンが、スリーをポンポン沈めるのはまだまだ珍しい光景だったんだ。私がスリーポイントの必要性を大声で騒いでいた頃のことで、彼の活躍はその追い風になったと思う。少しずつ、世間の認識が変わり始めたんじゃないかねえ。そして、現在、スリー全盛期となっている。
多くの心ある指導者達が、バスケのレベルアップや普及に努力されている。日本が次に目指すべきスキルは、キラーパスとスーパードライブだと、私は考える。「スーパードライブでDEFインサイドを破壊し、キラーパスでゴールを量産する」これは、S.A.の中心的スキル目標。地道な活動の積み上げで、少しずつバスケが進化する。でも、変革は1人でやれる物じゃない。力の結束が絶対必要だ。その中の一人として、私のやれることを私流にやってるのがS.A.活動なんだよ。
あの2人のドライブ、なかなかマネできる物じゃない。クラブチーム含め、高校などのゲームも結構見てますが、どうしてどうして……凄いです。小学校時代、ほとんど無名だったというのも信じがたいし、だからこそ、よけい他の子らに勇気も与えられますよね。メンバー全員結構上手くなってきてるけど、やはり2人にはまだ届かない。2人の最高スピードもっと速いし、より複雑なのいくらも出来る。みんながいつか追いつく日を、待ちたいですね。
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