バスケ配信  どれぐらい跳べばいい、目指せ超人

練習生原稿64「高く跳ぶ!ジャンプ練習法」      Sugi Academy R3.2.11

バスケは、床上を走り回り攻防を行うスポーツなので、スピードが大切。しかし、それだけではない。シュートやReb・ブロックなどには、空中に長い時間滞在する能力が必要。いわゆる「滞空時間」である。この能力の優劣を決める最も大きな要素がジャンプ力。体力診断では、「垂直跳び Vertical jump」の計測がよく行われる。その場に立ったまま膝を曲げ、思い切り上に跳ぶ。その距離を測る。以前は、体育館の壁に設置された垂直跳び計測器を目にしたものだが、最近はほとんど見ない。

さて、この垂直跳び、どれくらいいくとすごいのか?一つの測定結果データがある。母集団の質・測定年度・人数などで、結果はかなり異なろうが、参考にすることはできよう。
  対象は高校生、854人(男生徒 366人、女生徒 488人)
     男子平均62cm(最低31-最高82) 女子平均44cm(最低27-最高67)
ただしこれには学年が出ていない。1年と3年では違うはず。そこで、茨城県が出したデータ平均も見てみよう。測定人数は、男女とも1,700~1,800人。
   高1~3    57.66  59.59  61.78    42.95   43.53   43.99   

私自身は、大学生から20代前半がピークで、82~83cm程跳んでいた。高校入学頃は、はっきり覚えてないが、60数cmだったんじゃないかな……。中学の時、高く跳びたくて随分トレーニングしたことはしっかり記憶にある。むろんその後も……。80超えは多少なり自慢だった。しかし、世の中は広い。ちっぽけなプライドなど、簡単に崩れるものだ。NBAのジャンパー達のデータを見よう。過去何回か調べたが、自信持って「本当に正しい」といえるものがない。だが、概ね正確とは言えそうゆえ、ここに掲載する。

バスケの神「マイケル・ジョーダン」 122cm
身長170cm小さな巨人「スパッド・ウェブ」 117cm
伝説のスコアリングマシーン「ウィルト・チェンバレン」 120cm   *NBA選手全てがこんな化け物ばかりではない。たとえば、当代のスーパースター「ジェームズ・ハーディン」がNBA入団するときの記録は、意外にも80cmだったそうだ。

ジョーダンが少年時代、ずっと憧れていた選手「デイヴィッド・トンプソン」そのすさまじい跳躍力から”Sky Walker“の異名をとり、「バスケットボードの上に置いたコインをジャンプして取ることができた」というエピソードが有名だ。垂直跳びは122cmといわれるが、身長193cm。ジョーダン198cmより低い。私の知る限りでは、ジョーダンの最高到達点もボード上辺にわずか届かない。ならば、コインを取るのは無理だろう。しかし、チェンバレンなら可能だったかもしれない。彼は216cmあったのだ。この後は、ジャンプの鍛え方を少し紹介しておこう。

まずはジャンプの姿勢。筋力があっても、跳び方が下手では高くは跳べない。膝と腰を曲げ、深めに沈み込む。膝が100度、腰が90度くらい曲がり、身体全体はバランスよく保つ。そして、両腕は背中の後方へ羽のように伸ばす。両腕で身体を引き上げながら、足裏の拇指丘ぼしきゅうに力を入れ一気に床を蹴る。垂直跳びだけでなく、少し助走してジャンプする場合も、この姿勢は重要ポイントだ。それを忘れず、以下のトレーニング法を実施すること。
小学5年以下はみるいので、走ったり跳んだりだけで十分。主に、ジュニアハイに勧める。ジャンプドリル名は……?

タックジャンプ……両脚を胸に付けるよう引きつけて跳ぶ。胸を下げない。連続5~10回。 One leg タック……①を片足で実施する。

ハードルジャンプ……陸上競技のハードルを、両脚で連続的に跳び越える。ただ、普通、体育館にはないので、私はよく、選手をうつ伏せにし 30cm位の高さで一列に並べて、それを連続で跳ばせた。跳躍が高まると、中腰に変え負荷を高めた。2人組でも往復すればできる。
Boxジャンプ……50~60cm位の高さの丈夫な箱へ跳び上がる。ゆっくり降りて繰り返す。
デプスジャンプ……Boxジャンプに続き、反対側に飛び降りる。着地の衝撃を受け止める。
Over the box……Boxジャンプで、反対側まで飛び越す。ハードルジャンプの親戚。
Box & タック……④⑤①を連続動作で行う。
スプレッドジャンプ……両脚を縦に開き、そのままジャンプ。着地のタイミングで足を入れ替える。
レッグオープン……両脚でジャンプ後、膝を曲げず伸ばしたまま大きく開脚する。水平位置まであげるのは結構しんどい。

高く跳ぶ秘訣はまだまだある。ゲームに生きるドリル法も含め、またの機会に紹介しよう。回数や練習法に無理がないよう気をつけたい。始めは、10回くらいを2セットあるいは2種類くらいでいいかな。慣れれば、少しずつ増やそう。

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