バスケ配信  Reb? パス? 意外な得点 lucky

練習生原稿119「Rebのはずが……合わせ?」      Sugi Academy R5.9.7

昔、高校の男子指導者との会話。彼いわく「合わせのプレイを教える予定なんですが……」「ドライブとRebから入る方法もありますね」とブン爺。

合わせ」とは、ドライブ等に対しヘルプDEFが来た時、空いたスペース(主にゴール近辺)へ味方が飛び込んでパスを受け、シュートを狙うプレイのこと。イージーシュートとなることが多い。つい先日のワールドカップ日本男子戦でも、馬場と吉井などが見せてくれた。スクールの皆さんに送ったJ 中とのスクリメージ、3場面ほど抜粋して動画解説した。その3つ目に、HとKによるナイスパスプレイがあった。ああいうのを「合わせ」という。

図示すれば左のようになる。A のドライブに対し、BのDEFがヘルプに向かっている。そこで、Bはゴール下にダイブし、Aからのパス ……→を受けた。ノーマークシュートとなるので、非常に簡単。合わせにもいろんなパターンがあるので、シュート難度は全て同じじゃないが、タイミングよくできると、ゲームテンポが軽快となる。そして、見てる人達にOFFレベルの高さを感じさせるだろう。一方、DEFの立場でいえば、ヘルプによって空いたスペースを、他のDEFがいかに早くカバーできるかが勝負の鍵だ。チームDEFとも高度な個人DEFスキルともいえる。

では、この「合わせ」どうすればスキルアップするのだろうか? 味方の動きに呼応し、ギャップを見つけてタイミングよくそこに飛び込む、カッティングの一種には違いない。ただ、通常のカットに比べ、よりピンポイントだ。味方の何らかの仕掛けに対し自分のマークが対応する、その瞬間にシュートボールをもらえる位置に動くのである

練習法は幾つかあるが、アウトナンバーOFFのドリルを勧めよう。たとえば3:2。DEFの約束は、1人は必ずボールマンに付く。他の1人が残るOFF2人を守る。パスされた後も、DEF1人はすぐボールをマーク。もう一人が守りやすい場所に移動する。普通OFFチームが勝利する。それ当たり前だが、DEFがよく鍛えられローテーションが速い、OFFのスペーシングが悪いなどでは、DEFが勝つ場合もある。ドリブルは禁止ではないが、できるだけパス主体で攻める。数本のパスにDEFが耐えきり、最終的にOFFがノーマークシュートを決める、そんな展開が望ましい。DEFのローテーションに合わせてのOFFムーブが重要だ。

アウトナンバーOFFでも、まずは人数少なめで行いたい。その方がオープンスペースが広いから、スキルレベルが低くても攻める場所を見つけやすい。慣れたら、4:3などに発展させる。3:3などもいいだろう。やがて、5:5の中で使えるようになっていくが、手順を踏まず5:5ばかりやっても、無駄な時間を消費しかねない。それが、パッシングのファンダを積み重ねるという意味だ。

さて、原稿タイトルの意味する所に話を進めよう。Rebのつもりで行ったのに、「合わせ」のパスが来た。そういう意味であるが、図2で確認してみたい。

図1の場面と似ているが、B がローポより上、少しレーンから離れている。そして彼のDEFがタイミングよくドライブを止めに入ったので、A はレイアップをやめジャンプシュートに切り替えた。その気配を察したため、B はすぐRebに飛び込んだ。この段階でのBの意識は、あくまでもRebだったのである。
シュートモーションに入ってたAだが、当然、左ゴール下に飛び込んできたBに気づく。そこでAは、シュートを中止しBへフィードしたんだ。ゴール下はガラガラ、楽に2点ゲットした。
「Rebのつもりが、抜群の合わせ」になったという事例である。

仮にAがシュートしたとしても、外れたボールをBがRebする可能性は高い。都合よくボールが飛んでくるかどうかはわからないが、このようにボールと逆側のゴール下を取りに行くと、高確率で得点に絡むことができる。ボールを手に入れようという思いの強さが、ナイスプレイを生むことは多いものである。

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