ロマン派の巨星 フランツ・リスト R4.1. 1 LINE新着配信 年頭挨拶
12月にスクール生のピアノ演奏を聴かせてもらいました。2曲です。いずれも、普段のバスケ風景とは異質の姿、しかも堂々たるものでした。一人はメンデルスゾーン。ピアノの出来映えを語る能力などありませんが、10台前半の子が弾くには、十分な難曲だというのは感じました。私も、全力出せば「10cmくらいは引ける」かもしれません。でも、「演奏は無理」です。さらっと演奏できちゃうなんて、うらやましいですねえ。
クラッシック作曲家に、リストがいます。素人丸出しの私ですが、彼の曲大好きです。数曲しか知らないのに「好きなんて知ったかぶり」もいいとこ。でも、1回聞いただけで心に残ります。恋愛に例えれば、「一目惚れ」でしょうか。ある中学に赴任したばかりの時、体育館入り口に置いてあったピアノを弾く3年生女子に会いました。授業を持っていたのですが、まだほんの数回だったので、互いによく知りません。それでも話し始めたらすぐ打ち解けてきて、私の好きな曲に話題が移りました。幾つか迷い、「愛の夢」と返答。数日後、彼女に会ったら、「今度のピアノ発表会、愛の夢を弾きます」と。完成したら是非、聴かせてねと約束、そしてそれは2~3ヶ月後くらいに果たされたんです。見事に演奏、結構苦労したんでしょうね。
クラッシックに限らず、世に名曲は数々あります。ジャンルこそ違えど、そこに軽重はないと思います。ただ、演奏の難易度という面では、一般に、クラッシック音楽が群を抜くのでしょう。そんな曲をいくつか楽しみながら、新年のスタートにしようかと考えています。日頃お疲れの皆さんも、少しはゆったりしてください。スクール活動・ブログ等、今年も頑張ります。暖かなご支援を願い、年頭挨拶といたします。
1曲だけ選びました。フランツ・リスト 「愛の夢 第3番」 副題は、3つの夜想曲
ピアノの魔術師リストの中でも、最も広く愛されてるかもしれません。これまた、名演奏者フジ子・ヘミングさんによる演奏です。https://youtu.be/cdueOVOKyRA
練習生原稿80「3ポイントシュートの歴史と功罪 」 Sugi Academy R3.12.1
多くの選手が憧れるスリーポイントシュート。3.10.7配信ブログ登場のモーゼス・マローンなどが所属したABA(現在は消滅)で1967-1968年シーズンから採用。NBAにおいても、1979-1980年シーズンから採用となった。リング中央からの距離は7.24 m。やがて国際ルールにも適用、バスケの標準的ルールとなる。NCAA(全米体育協会)やWNBAでも採用されてるが、その距離はNBAより1mほど短い。国際ルールも同様だった。日本では、1985年から採用。私などすぐにとびついて練習し始めたものである。その当時のコートは、下左図のとおり。ここからは私の体験談、いかに私がスリーを好きだったか理解した上で、後半部分を読み進めてほしいのだ。元々距離感には自信があったため、練習すれば「きっとうまくなる」と信じてたし、チビの私にとって大きな武器になるとも考えていた。いや~、かなり打ち込んだよねえ。苦労は報われ、スリーが得意技となった。トータルで見れば、私などたいしたプレイヤーではないが、スリーの精度にはプライドあったし、スコーンとゴールした瞬間の心地よさは、何ともいえないものだった。
ただし、私のプレイした時代のコートはスリーポイント距離6.25m。2011年4月からはスリーポイントラインが50cm延長され、新ルールとなった。今の君らはこの距離でやってるから、私の時よりしんどいだろう。2つ目の図がそれだ。制限区域の形が長方形に変わり、スローインサイドラインとノーチャージセミサークルが新設されたのも大きな変更点だねえ。旧ルールでの私のスリー確率は、よほどプレッシャーを受けない限り、3本中2本。まあ普通で2本に1本、不調なら3本に1本、絶不調で4本に1本という感じだった。もちろん、地方レベルの大会での話であり、もっと上のレベルにいる選手相手では、そう上手く行くはずもなかったとは思う。しかし、スリーへの愛着や自信はかなりのものであった。だから、昔から「みんなもっとスリー覚えな」「でかい奴もスリー打てなきゃ勝てるようにならんぞ」と、声を大にして叫び続けてきた。*当時の私のスリーはジャンプシュートだったので、今の距離だとぎりぎり届くくらい。確率落ちるね。
最近のゲームを見ると、NBAなどはスリー全盛時代とも思える。Bリーグでも、でかい選手を含め、ほとんどがスリーを打てるし、入るようにもなっている。今でこそ、選手・コーチ誰もが(中には未だにわからない人もいるが)スリーの重要性を理解し、それは観客とて同じだ。でも、このような時代を迎えるまで、特に日本では、数十年の年月が必要であった。30代始め頃「スリーは大事だ」なんて言っても、多くの人は耳を貸さなかった。難しいし、下手に多用すればゲームが壊れるからだ。そんな迷信を打破して今日に至ったのは、「私の無上の喜び」である。しかし……だ。ここから一つ提言したい。
カリー、ハーディン、KD、トンプソンなど、過去に遡っても優秀といえるシューターが多い現在のNBA。トンプソンみたくホールドしてる時間が極めて短く、すぐシュートしそれが入る選手。相手にとって脅威であり、勝利をもたらす要因にもなろう。チームに必要だ。だが、一方で、彼のような選手しかいないチームってどうなんだろう?現実的じゃないけど、両チームともスリーポイントシュートばかり打ったとしたら……?昔、若き日のレブロンが、自コートのコーナーから、相手コートリングに向けてシュートしてるのを見た。しかもジャンプシュート。とてつもなく長い距離、それをポンポン入れてるんだから、驚いたのなんの。NBA見始めて40年以上の私にとっても、あれは「BIG 3」に入るほどのショックだった。NBAの怪物達にとって、その気になればスリーの克服など、ほとんどが可能なんだろう。だからといって、試合中に見られるプレイの9割がスリーポイントシュートだとしたら、いくら入ろうが、観客を魅了するのは難しい。レブロンみたいなのが両チームにいて、スローイン即ロングシュートなんて繰り返したら、すぐ見飽きるよね。運動会の玉入れ、その規模をでかくしただけ。スポーツバスケとしての魅力はそこにはない。ドライブ・カッティング・パス・変則シュート・パワーバトル・ランゲーム・頭脳プレイ、あらゆる要素が混じり合うからこそ、バスケの醍醐味がある。カリーの50 feet(約15m)シュート、確かに凄い。でも、ブザービートなどでたまにやるから、みんな感激するんだ。多用すれば、勝利は近づくかもしれないが、長い目で見たら、それはバスケの魅力を損なうことになる。まあ、彼らはわかってると思うがね。
育成年代での問題点は何か?スリーを積極的に練習すること自体はいい。だが、今の距離だと、もとより女子はボースハンド、男子でも中学生ではジャンパーは難しいだろう。スタンディングかジャンピングシュートになる確率が高いんじゃないか。私個人は、中学生までにジャンプシュートをしっかり身につけてほしいと考えてるんだ。+1点の魅力に負け、「ジャンプシュートの普及に妨げが出たら……。」嫌だねえ。女子は元々、スリーをジャンパーで打つことはほとんどない。だから、そこは男子の問題なんだ。ジャンパーの距離を徐々に延ばし、スリーラインに到達するならOK。しかし、初めからスリー目的で練習するのは、スキルの段階的上達という意味でちょっと不安。さらに言うと、NBAの影響で、男女問わずスリーに頼ったチーム作りが流行となりつつある。だがナショナルレベルでも、スリーの確率はバラつく。誰も彼もがGood Shooterになれるほど甘くはない。普通のチームはNBAじゃないんだ。同じであるがごとく考えるは錯覚であり大変危険。今一度、振り返ってみる余地はあるだろう。
R5.3.8追記
ホーバスコーチが3Pを奨励し、女子は銀メダル、男子もWカップに向けぐいぐい力をつけてきた。海外では、渡邊や富永が凄い。不遇の時代を超えてきたブン爺としては、やっとトップチームにまで3Pの認識が定着したことを大変嬉しく感じている。でも、これは日本代表メンバーだ。時流に乗っかって、猫も杓子も3Pというのはいただけない話。どのような取り組みがいいのか、熟慮すべき時を迎えている。
最後にもう一つ。チームのパッシングOFFを鍛えて、強豪を作る優秀な指導者がいる。素晴らしいことだし、選手達にも型にとらわれないパスの意識が高まってきた。だが、キラーパスをたくさん使いこなせてるといえるか?私の見解はNO。スリーの広がりに比して、キラーパスの意識や指導はまだまだ低い。必殺ドライブも同じ。今後の日本バスケ界の大きな課題かなあというのが、ブン爺の所見。キラーパス https://saschool-blog.com/?p=2270 スーパードライブ https://saschool-blog.com/?p=2296
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