サイズ以上にやれること R3.12.18 LINE新着配信
12/17放送のグレートトラバース、群馬の妙義山 中之岳を放送してました。3000m級の山が割拠する日本アルプスには、最大難関と呼ばれる危険箇所が幾つもあります。頷けますよねえ。でも、中之岳の高さは僅か1080m。アルプスに比べ3分の1ほどなのです。随分低いから、ずっと易しい……、そうではありません。厳しい岩場が連続、最大の難所は40mの直登です。垂直に近い岩壁、1本の鎖を頼りに疲労や恐怖と闘いながら、ひたすらよじ登るんです。「もし、手が滑ったら」「鎖が緩んでたら」一巻の終わり、谷底へ真っ逆さまです。
静岡の竜爪山程度の標高、アルプスに比べればなんてことないと思いがち。でも、実際は非常に手強い「小さな巨人」です。バスケ配信の中で、身長に言及してきました。今後も続編出しますし、やはり「身長の大小」は無視できない要素。オリンピックで活躍した町田・本橋選手らの例はあれど、でかに本物のスキルアップが成されれば、「チビが勝つ」のは困難でしょう。しかし、それはトップにはなれずとも、トップグループに仲間入りが可能という意味ではあるのです。身長・身体能力など足りないものに文句言ってても、何ら変化はないですよ。やれることを全力で成しましょう。そのために、S.A.はあるんですから。自分の限界まで到達できれば、あなたは人生の成功を一つ手にしたことになります。
次の原稿は、キックやターンに関する内容。ボディコントロールのファンダなので、初級者に重要だが、中級・上級にも当然必要。実際、クオーターミートが苦手な中学生もあり、逆足でストップしてしまう。そんな生徒は小学時代、きちんと教えてもらわず自己流に走ってるケースがほとんどだ。ステップのやり方は凄く数が多く、どれも無駄とは言えないのだが、使う場面や目的を理解せず、何気にやってるのは絶対避けたい。スキルには、使用条件・使用場面が存在する。いい加減にやれば、最大効果が期待できない。時には害にもなる。町田選手が速いのは、筋力だけじゃない、こうしたファンダが徹底されてるからだろう。しっかり学ぶことだ。
練習生原稿79「重要ファンダ SPOT解説、キックとロール 」 Sugi Academy R3.10.21
キックターンやロールターンについては、ボディコントロール系の原稿で、幾度となく説明している。今回は1:1のドライブにおける具体的使用法を解説してみた。スクール生は、実際の練習でやる予定である。(キャリアの長い練習生は、過去に少しドリルしたことがあろう)原稿58、2.12.20配信ブログ「ドリブル1:1練習はケースを分けて」中の②に関するスポット解説である。https://saschool-blog.com/?p=540
ステップそのものは、リトルでも経験してる生徒があろう。そう難易度が高いわけじゃない。だが、プレイの中で使いこなすとなると、急速に難しくなる。上級者でも簡単じゃないのだ。
まずはキックターン。抜きに行く場合2種類の使い方がある。アウトサイドフットターンとインサイドフットターンだ。 *この後の解説では、左足を黄緑、右足をピンクで表す。
図1では、まず右方向に走っている。この時の右足をアウトサイドフットという。アの位置で左に方向転換。次は左足が基準となって、イの位置で右に方向を変えている。外側の足で床を蹴りターンするので、これをアウトサイドフットターンという。それに対し、図2はインサイドフットターンという。アとイの位置で、内側の足を基準にし、外足をぐるっと回すようにターンしている。
ターンのスピード自体は図1の方が速い。切り返すときの動作が小さいからだ。なら、それを使えばいいと多くの人は考えるだろう。実際、プレイ中の使用頻度はアウトサイドフットターンの方が高いし、ファンダの重要スキルと位置づけている。だが、インサイドフットターンの優位性も見逃せない。アウトサイドでは、アやイの位置でキックするほんの一瞬、動作が止まる。対してインサイドでは、前に移動中の外足の向きを少し変えるだけだ。つまり、ターン直後の加速では、インサイドがアウトサイドのそれを上回る。ボールミートの勢いをそのまま使えるので、スピードに乗りやすいと表現してもいい。繰り返すが、アウトサイドターンをしっかり身につければ、プレイ中困ることはほぼない。メインはこちらだ。一応どんな場面で使えるか3つほど図解しておく。
3.9.25配信ブログ「カッティング18種」にも示したように、3番目はVカットというスキルだ。通常のアウトサイドフットターンの角度を鋭角にし、DEFと反対方向へ行く時使用される技術で、非常に重要。徹底的トレーニングが望まれる。
インサイドフットターンの使用場面を説明する。右図をみてほしい。○がパスを求めて、右斜め方向へ走っている。レシーブさせまいとDEFはそれを追いかけているが、OFFの方がほんの身体1個分前に出てる(勝っている)のがわかるだろう。こんな場面こそ、インサイドフットターンの真価が発揮される。これやられると、ファウルなしで止めるのが至難である。余裕が出たら、身につけたいスキルだ。外脚の動きで抜くイメージ、ボディコントロールの上手さがものを言う。
最後のスキルは、フロントフットリアターン(リアとは、リバースやロールと同じに考えていい。厳密には差があるが……)。次の図を見てほしい。先ほどと似た場面だが少しだけ違う。よ~く見るべし。僅かだがDEFの身体が前に出てる(勝っている)のがわかるか?この場合、何とかパスはもらえるが、レシーバーがDEFの前に出るのは難しい。そこで、抜くコースを → 印のようにDEFの後ろ側へ狙う。その際のボディコントロールは、かなり難易度が高い。足の動きを図で表そう。一番左がパスを受けた瞬間、右左とストライドストップするが、両足がついた状態でボールを受ける。この後は、足とボールのみアップ表示する。
この足の使い方難しいわね。一番左の図で、両足が床に付いてる時、ボールをキャッチするんですって。そして左足をピボットフットにして右足を少し下げる。そこでボールを離してドリブル開始するのよね。4つ目の図で右足を踏み出す時、できるだけDEFの背中を擦る様な感じでターンをするのが大事らしいわ。
十分トレーニングしないと、ターンの際に後ろ足を捻挫しやすい。市内の高校女子選手が使うのを一度だけ見たことがある。よりスピードを高めレベルアップする方法もあるが、これだけでも出来れば十分必殺技だ。使用頻度は低くとも、上級には必要となるぞ。
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