バスケ配信  トリガーステップを使いこなそう📷😎

練習生原稿146「スタッガードスタンスの実例」       Sugi Academy  R7.11.5

スタッガードは、姿勢そのものを言う場合の呼称。現実場面では「トリガーステップ」という名で使用されることが多い。大変似通ってるけど、前傾して後ろ足のかかとを上げ、即座に飛び出せるドリブルスタート技術がトリガーだ。最も基本的な使い方が、スタッガードスタンスから始まるという認識で良いだろう。「大事なことは何か?」とりわけ中級以下の選手では、ドリブル開始時にぼっ立ちのままボールを突き始める人が圧倒的に多いんだブログ「悪い習慣25チェック」にも記載。1:1では相手を抜きたいんだろう。それなのにスピードのないドリブルついてどうすんの?トリガーステップは「位置について」ではなく「用意」の姿勢、ボールミートやホールドからの1:1における有効なアクセル系スキルである。

NBA選手でこれをやれない選手などいないな。みんな普段見過ごしてるかもしれないが、ゲームの中では頻繁ひんぱんに使用されている。日本の中・高生でも、中上級くらいのレベルになれば、ごく当たり前に使っている。そもそも1:1を速くしたいと望むなら「自然なステップ」であり、特別に教わらなくても身に付いてくるものなんだ。だが、意識の低い選手は理想的なフォームまで行かないこともある。そう考えた時、ミニの時代からしっかり学ぶ必要はあるよね。

カリーの姿勢を参考にすること

左写真はステフィン・カリーのトリガーステップだ。ここでは既にドリブルが始まっており、その最中に加速するため使われている。トリガーの使い方は幾種類かある。その最も基本となるのが、スタッガーでボールをホールドしてる状態からドライブに入る方法である。写真のカリーがボールを持ったままの状態をイメージしてほしい。そしてこれからドライブを始めるんだとね。

ホールド1:1」でスタッガーを作りトリガーステップを使う時、気をつけるべきことがある。正しい姿勢は当然として、それ以外にである。それは後ろ足の離れがボールのリリースより早くなりやすいこと、これはトラベリングを吹かれる。蹴りが強いゆえに一層いっそう起きやすいミス。それを防ぐには、リードフットを一足長踏み込みながらボールをリリースするのが良い。前足が床に落ちる前にボールを離す、こうすればより強いアクセルが得られるし、トラベリング防止にもなる。すべてのドリブルにおいて、S.A.ではリードフットの踏み込みを強く意識するスタンプと呼ぶ)。オープンフットドリブルだね(左ドリブルなら左足が前)。だから、トリガーの出足でも迷う生徒は少ない。だが、一般的なドリブル開始の指導では、クロスフットドリブル(左ドリブルなら右足クロスステップ)が多いであろう。そんな習慣が付いてると、本例のような場面ではよけいトラベリングとなりやすいんだ。

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ドリブル開始では「オープンステップ」「クロスステップ」の2つがあるわ。クロスは、ボールを叩かれにくい長所があるけど、スピードアップには不向き。オープンはスピード勝負に向いてるのね。どっちもできないとダメだけど、S.A.では「1:1に勝つ」ことを常に優先するので、オープンが圧倒的に多いんです。

右の動画を見よう。この場面では、動きの中でストップヘジを入れ、シュートの可能性を見せた。カリーのようなシュート力の高い選手を守るとき、DEFはどうしても早めのシュートチェックを意識する。前に出る一瞬、トリガーステップで仕掛けられたら、ほぼ反応は無理だろうね。後述するフローティングトリガー同様の効果となってる。

さて次は、スクール生Hのドライブ場面から取りだしたトリガーステップ。右から来たパスへミートし、動作が殆ど途切れることなく流れている。

ボールミートのスピードに乗ってるので、静止状態がない。正面目前にDEFがいる場合には、いったん静止し前足の着床後に飛び出すことが多いが、HのケースではDEFを振れているので、キャッチ&ダッシュで良い。これもまたトリガーステップの一種と呼べる。通常のトリガーに比べ、2.5倍速ほどかねえ。左足のつま先が進行方向を向くとさらに良いが、ミートからの攻めは速いんだ、みんな心がけよう。意外なほど高校生でもできないぞ。

スタッガーからの使い方を中心に、「トリガーステップ」の使用場面をまとめた。全部右ドリブルで解説するので、左抜きの時は動作が逆になると考えてほしい。

①ボールをホールドし、1:1でDEFと向き合ってる場面
右足を斜め前に出して、スタッガードスタンスを作る。ボール保持は右膝の上あたり、手のひらが横向きにならないように注意する。右手のひらは床を向く。DEFが余りにも近い場合のみ、ボール位置をポケットに持ってくるが、通常は膝上だ。前述したように、ドリブルの突き出しで右足(リードフット)を踏み込むことを忘れずに

2024年度BリーグU15 チャンピオンシップでMVPとなった こし圭司選手 165cm。

右ウイングでレシーブした後、右足を一歩斜め前に出しスタッガーを作りに行ってる。その直後、とんでもないスピードのドライブがDEFをえぐった。こんな感じでトリガーを発動するんだ。1つ注意したいのは、スタッガーが完全に静止してないこと。微妙なんだけど、右足が床につきスタッガーの完成と同時にドライブに入った。通常のトリガーに対し応用的に使用してる体重移動でトリガーができあがる寸前のタイミングで動き出したんだ。これをS.A.では「フローティングトリガー」と呼び、アクセル系スキルの一つとして教えてる。動作自体は単調だが見た目よりずっと難しい。その効果は、越選手が見せてくれたね。

②パスミートからトリガーを使う場面 ……4つのケースに使い分ける

、DEFに少しり勝ってレシーブした場合
、DEFとほぼ五分の位置関係でレシーブした場合(DEFとの距離はワンアーム程度)
、        〃            (DEFとの距離は1.5~2アーム程度)
、DEFとほぼ五分の位置関係でレシーブし、元の方向(左)へ抜きに行く場合

ミートの瞬間に、僅かOFFが走り勝ってる。これはスタッガーではなく、インサイドフットターンからのトリガーといえる
ワンアーム距離だとDEFが近くボッ立ち になりやすい。意識的にピボ ットからスタッガーを作り、低い飛び出しを目指す。
少し距離が空き気味で一気に抜きにくい。こんな時こそ最大加速の「フローティングトリガー」がうってつけだ。コースを止めに来たら、瞬間抜きを使う。

では止まることなく、右足を回してスピードのままドライブに入る。だからスタッガーは作らない、瞬間的なトリガーだ。また、イ・ウの場面では、内足外足(左→右)の順で ストップする。イはスタッガー作るが、ウはスタッガー完成寸前で飛び出す。体重移動の流れに蹴りを合わせたい。図ではすべてミドル側からのパスで実施してるけど、逆も当然できる。ウイングとコーナーとかでも可能である。4つ以外にも難易度のやや高い作り方があるが、またの機会にしよう。                             非常に重要なことが1つトリガー作るのはドライブ勝負が狙いだ。だから、レシーブ場所は、ゴールから幾らか離れた所、例えば3Pラインより外。もしペイント近くでレシーブするなら、狙いの第一はシュートになるので、原則トリガーは作らずシュートセットを優先するんだ。それがS.A.流。

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