バスケ配信  ミニ低学年は必見、中学もたまに…

練習生原稿59「初級者必見!シュートステップの狂いを直す」   R3.1.2 LINE新着配信 


初級者のドリブルシュートを見ると、ステップの仕方(足の順番・リズム)が、明らかに変なケースをよく見かける。リズムの取り方を、分かりやすいようにひらがなで説明しよう。「いっちにっさ~ん」である。ドリブルを終えてボールをつかみ、シュートする。その時、ボールをつかむ1歩目、2歩目、そしてジャンプからリリース(ボールを離す)。 そのリズムが、上に書いたようになっているだろうか? 「いち・に・さ~ん」でも、「い~ち・に・さん」でも「いっち・に~・さん」どれでもない。わざと変則的なステップを踏むシュートスキルなら話は別だが、ステップのリズムがおかしいと、シュートの入らないことが多い。


そして、次は足の順番。右手でシュートする場面を頭に描いてほしい。その場合のステップは、ボールをつかむ際の1歩目は、右足である。2歩目が左足、そこでジャンプして右足の膝を持ち上げていく。そしてボールをリリース。これが「さ~ん」の部分だ。「右でも左でもいいじゃん」では×。逆になると、体がねじれて窮屈きゅうくつになり、大概たいがいシュートを外す。普通は、このような動作自体が変だと感じるものだが、初心者の2・3年生くらいにはわからないことなのである。間違ったまま放置されてるのだから、シュートが入らなくて当然。いつまでたってもぎこちないフォームのまま大きくなる。すると、中学生になっても逆足でステップし、しょっちゅう落としまくる生徒もいる。笑い事ではない、深刻な問題である。スクール生でも、ステップの順番が狂ってうまくシュートできない子が、たまに入校してくる。「左手のレイアップシュート苦手な人」と聞くと、手を上げる生徒は意外と多いものだ。右手ばかりでシュートしていたので、ステップが右ステップしか出来なくなっている。左手シュートなら当然、ステップは「左・右・ジャンプ」。でも、「右・左」が習慣化しているので出来ないのである。体にねじれが生じ、シュ-トが変でうまく入らない。


「左手のレイアップ出来ないんです」と、親から相談受けたことも数回。まあ、低学年ならしょうがないが、高学年になってもそのまんまは問題だ。「どうすれば直るのか?」簡単なことだ。「2~3日で出来るよ」と、私は答える。癖になってる子の場合は、もう少し時間がかかるが、1週間もあれば、ほぼ大丈夫である。その練習法は後で説明するとして、まずは、下の2つの図を見比べてほしい。何が違うか?

クローズアップ
低学年はこれをしっかり覚えるオーバーレイアップの基礎にもなる。

アンダーハンドレイアップ
低学年はやらない方がいい変な癖がつく可能性大
  

どっちも右手レイアップシュートの「さ~ん」の場面。右足膝が持ち上がり、いい感じのシュートになってる。はっきり違うのは、ボールの持ち方。左上図を「オーバーハンドレイアップ(この場合、両手でボールをデコ近くに持ってるので、クローズアップシュートという) 右上図を「アンダーハンドレイアップ」と呼んで区別している。オーバーはおでこの上あたり、アンダーはもっと高くリング近くまで持って行く。「アンダーハンドレイアップ」の長所は、思いっ切りジャンプしDEFを切り裂いてシュートできること。「オーバーハンドレイアップ」では、アンダーに比べると少し移動スピードが落ちる(宙でわずかに止まるようなイメージ)と、スクールでは教えている。


だから、総じて「アンダーレイアップ」の方が使い勝手がよいとされる。しかしだ。切り裂けないようなDEFが目の前にいることもある。そんな時、意外とオーバーレイアップが重宝ちょうほうする。もちろん、本格的なオーバーレイは難しい。だが、クローズアップシュートが易しいという事実は、初心者にとって何より重要リリース自体も入る確率も有利である。アンダーレイアップは、筋力が付き身体ができてこないと難しい。下の方からすくい上げたり両手でのリリースになってしまう。ボールの移動距離が長くなるので、ぶれやすくブロックにもあいやすいわけだ。なら、やらない方がいい。焦らず時期を待とう。

そう言われてみると、中学生でも、高い位置までボールをすっと移動し、綺麗なアンダーレイアップ打ってる子は少ないわねえ。


さて、足の順番の狂いを直す方法を教えよう。(左レイアップで説明する) まず、ゴールから2mの距離、角度は45度方向に立つ。そして、ドリブルは一切せず、そのまま「左・右・ジャンプ」とやり、最後にシュートする。ルール上ではトラベリングだが、それでいい。足順・リズム・リリースタイミング・狙いの精度を覚えるのが目的だからだ。何十回も繰り返し、スムーズにできるようになったら、同じ位置に立ち、目の前にボールを落とす。そのボールが跳ねてきたとき、とびついて「左・右・ジャンプ」とやるのだ。さらに慣れたらドリブルを2回に増やす。一段ずつ階段を上れば、すぐできるよ……丁寧に。
S.A.では、「オーバーレイ」の変化系シュートを重視している。上級者向けの話だが、重要な比率を将来占める事になるので、基礎作りもしておきたい。そんな意味でも、初心者の「クローズアップシュート」練習は意義深い。R4.5.26配信「変幻自在のシュート」に詳説したので、それを見るといいだろう。 https://saschool-blog.com/?p=2721

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