デイリー配信  どうなる、公立中学 部活動🏀

部活動、潮流の大変化    R4.10.7新着配信

日本中学校体育連盟(中体連)は、6月3日に東京都内で開いた理事会で、全国中学校体育大会(全中大会)への出場条件を話し合いました。地域の民間クラブに所属している個人選手や団体チームが、2023年度大会から出場できるようになるといいます。これまでは、バスケクラブチームの中体連参加は出来なかったのですが、それが解禁されるということなんでしょう。ただし、民間クラブが都道府県中体連に加盟しているか、認定されていることが条件らしいです。その辺り具体的にどんな手続きなのか、今の私は知りませんが、中体連負担金の支払いや規約の遵守などですかねえ。また、中学校と民間クラブ両方での出場は認めないし、団体競技で特定の民間クラブから複数チームは参加できないとなっています。2重登録は不可なので、まあ、当たり前のことですね。

学校における部活動の限界がささやかれて久しいです。部活の源流を話しましょうか。もともとは、高度経済成長期以降、鍵っ子かぎっこ対策の一環として、学校の教員が、放課後、運動中心に生徒の世話をしたのです。そういえば私も、小学校の時、放課後のグラウンドで跳び箱何段跳べるかチャレンジした覚えがあります。完全なボランティアであり、少しでも有意義な時間を過ごすことが目的だったんですね。ところが技術向上とともに、試合してみたいとか競い合ってみたいとか、生徒も教員もきっと意識が変わっていったのでしょう。そうなると、もう意欲はどんどんふくれ上がる。容易に想像できます。中学時代、強い部は20:30頃まで活動してました。こうして誕生した部活なる物が、いつしか、保護者まで巻き込み、全盛時代を迎えたんですね。しかし、専門性が求められる指導に答えられる教員ばかりじゃない。時代の変化で生活様式や娯楽も多様化、公立中学では、ほぼ無報酬むほうしゅうに近い部活を喜んでやる人には限界があります。授業が本来の仕事である教員ですが、事務的仕事量が半端はんぱなく、その上の部活指導では、心身ともに過労におちいるのは当然です。休みも返上ですからね。まあ、こうした事情は、元教員の私には大変よく理解できるわけですよ。部活の社会体育への移行は随分ずいぶん前から話題になってたのですが、なかなか環境整備が進みませんでした。今は、バスケを見てもS.A.のようなスクールだけじゃなく、小中生のクラブチームがかなり増えてます。だとすれば、学校体育組織の中体連大会においても、クラブ選手の参加が認められるのが自然です。幾つかの問題を解決しながら、進化するのでしょうねえ。Bun爺には、隔世かくせいの感があります。

1つ付け加えておきましょう。今後、公立中学校の部活動がどうなるのかです。細かな点までは決まってないのでしょうが、スポーツ庁の意向は、学校から「地域スポーツクラブ」へ指導を移行させるというモノです。地域スポーツクラブって何?という疑問もありますよねえ。多分、「地域総合型スポーツクラブ」のこと。20年程前、社会的に大きな話題で取り上げられ、数校単位の範囲で参加できるクラブ制団体の設立が燃え上がりました。実はBun爺も、当時赴任ふにんしてたR中学で、その設立運営の中心メンバーだったんです。全国各地から委員会などの教育関係者が、続々見学に来てましたねえ。TV newsにも2回ほど出ました。詳しく知らないですが、それ以降、全国でも似た組織が誕生したんじゃないですか?しかし、この組織の設立、凄い労力が必要。挫折することも多かろうと思います。基本的に、地域住民による自主運営が原則なので、まとめ役・指導者の問題は大きいです。それに、扱ってるスポーツが限定され、必ずしも自分のニーズに合うとはいえません。ちなみに、静岡市では現在9つほどあるんですが……。

部活動を移行させるということは、その学校単位で移籍する感覚ですよね。学校数を考えたら、受け入れ側が圧倒的に少ないと思います。となれば、現在のクラブチームなどが、平日の受け入れ枠を設けるんでしょうか?よもや、S.A.にまで依頼が来るなんて事がおきたら……困っちゃいますね。学校チームは完全解体でしょうか?どんな展開になるのやら。問題は所属だけじゃない。活動の充実度が不明だし、新規入会費用や毎月の参加料もかかります。(例外はあるようですが、平均的金額は、新規入会費17,000円強、月額1,000円ほど)また、練習会場が遠ければ、送迎の手間もかかるんです。問題含みですが、スポーツ庁は2023~25の3年間を、試行的な移行期間と捉え、自治体に実施要請をしてるようですね。小学生~中一の保護者皆さん、関心を寄せておいてください。

母M
母M

静岡市独自の対策があると、ちょっと耳にしたんですけど……。

ブンコーチ
ブンコーチ

概要を説明しようかな。学校単位によらないエリア制での部活動の実施を検討・試行中らしいねえ。市内全域をおよそ十数個の地域に分け、近隣中学同士が合体することにより、部員数不足や指導者不足を解消するのが狙い。また、休日には、希望する教員や地域指導者を活用し、専門的指導によって充実した部活動を維持しようというもののようだね。静岡市の部活という意味で、「シズカツ」なんてネーミングさ。大会参加などは合同チームなんだろう。

父Y<br>
父Y

スポーツ庁の構想と若干じゃっかん違うみたいですが、上手く行くのでしょうか?

ブンコーチ
ブンコーチ

国の行政方針を見れば、静岡市もやがてはそれに沿うだろうね。しばし先の将来、学校現場からは部活動が消えてなくなる可能性が高い。でも、一気にそうはならない。生徒・保護者の理解を得た上、受け入れ先・指導者の問題など解決すべきことはあまりにも多い。子達を守りながら、社会変化に対応すべく、行政や現場が展開してるんじゃないかねえ。国の指針を考慮すると、来年から3年間で少しずつエリア統合が進められ、2026年には新しい部活動「シズカツ」の完全実施を目指すのかなというのが、ブン爺の考えだ。そこまでの改革とて易しくはない。だが、それ以後の改革は、障壁しょうへきがより高いと思うね。さて、未来図はどうなるやら?

母K<br>
母K

当面は、母校の部活がなくなり、隣の中学まで練習に出かけるなんて形になるのかしら?まだまだ、わからないことだらけだわ。数校合体により、やりたい部活が存続できるなら、意味はあるんでしょうけど。合体で強くなったチーム、元々強かったクラブチームの大会参加もあるのかしら?アンテナ高くしておこうっと。

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