デイリー配信  年収数千万円、大きく変わる農業 

ハイテクを持つ若者、6次産業への挑戦    R3.4.14 LINE新着配信  

関東に、コンピュータ解析技師という職を捨て、キャベツ栽培農家となった若者がいます。日本の農業では、従事者の高齢化による耕作地の放棄や後継者不足が、長い間、深刻な問題とされてきました。しかし、そんな中、若い世代の農業従事者は増加傾向にあります。「農業経営継承事業」など地道な活動の成果でしょう。でも、その背景には、産業構造の大きな変化が関係してるんじゃないかと私は思います。中学1年の地理学習で昔習いました。一国の産業は、「1次産業、2次産業、3次産業」と、大きく3つに分類されます。(1~3次産業の説明は後ほど)

そんな中生まれたのが、「6次産業」という概念がいねん農畜産物や水産物の生産(1次産業)だけでなく、食品加工(2次産業)流通・販売(3次産業)にも農業者自身が総合的に関わります。すると、加工賃や流通マージンなどの付加価値を、そっくり手に入れる事が可能です。3つの分野を相互に関連付け、掛け合わせることで、農業者自身の収入を飛躍的に伸ばし、農業を活性化させられるんです。(それは、水産業にもいえるでしょう)「1次×2次×3次=6次」となります。
6次への転換割合までは知りません。しかし、売れる農作物の種類も増え、年収4桁、もうかる農業は地域の過疎化対策にも……。野菜を漬物にしたり、魚を干物にしたりと、昔から6次産業の一部はありました。農林水産省の積極的支援を追い風に、近年、それが大きく拡大してきたのです。個人ではなく会社経営にしているケースも見られます。その場合、社員として働く20代の若者でさえ、週休2日残業なしで年収350~400万くらいが普通、成長可能性に目を付けた大企業(楽天・トヨタなど)も参入しているのです。

冒頭のキャベツ栽培農家の活動を紹介しましょう。よく知りませんが、キャベツって、元は冬野菜ですよね それが品種改良等で、4~6月頃の収穫ができるようなりました。春キャベツなどという語もあります。年間3~4回の種まきが普通と理解していました。ところがです。その若者は、10種類のキャベツを毎月のように作付けし、ほとんど1年中収穫(年間100万個程)できるようにしたのです。初恋・まつ吉・sk-326・円楽などという種類だそうです。女子アイドルグループや落語家までいるんです。コメンテーターが春風亭昇太だったのも笑えます。最新式トラクターは、コンピュータ制御盤を装備。データ入力しとけば、耕す土壌の深さなど全自動です。土の性質・キャベツの品種など様々な条件を自動でクリアできます。作業場には、減圧発熱乾燥機なるものがあり、気圧を下げることで、いろんな野菜の栄養やうまみを壊すことなく、保存の利く乾燥野菜を作れます。その日は、メロン・キャベツ・ミニトマトを乾燥させてました。見た目はしなびた野菜みたいですが、それを食べた昇太は、うまさに大感激。また、キャベツを加工し、キャベツジャムも作ってましたね。出荷や販売にもいろいろ工夫があるようです。数々の技術革新の中、1つ面白かったのは、収穫が手作業だったことです。機械化を試みても、どうにもうまくいかなかったらしいですよ。(茨城のファームでは、十数人ほどで数時間に5000個採ってました)農業のイメージも随分変わってきています。未来へ向けて……。爺さん、取り残されないよう頑張ります。

産業についてもう少し詳しい説明面倒めんどうなら流して結構です)

農林業・水産業・牧畜業など自然界から収穫する分野を1次産業、製造業・鉱業・建設業など素材を元に加工する分野を2次産業、運輸業・商業(販売)・サービス業など流通や通信等後発的な分野を3次産業という具合に、昔から考えられてきました。ところが社会の発展とともに、どれにも入りにくい職業がいくつも生まれてきたのです(少なくも私はそのように考えてます)。IT産業なども、初期には3次産業扱いだったと記憶してますが、最近では医療・教育サービスなどの知識集約型の産業を含め、4次産業と分類されたりします。

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