温泉とマグマ R4.4.1 LINE新着配信
北海道の屈斜路湖、皆さんご存知ですね。でも、その近くにある「ポンポン山」はどうでしょう。私は最近知りました。わずか360mほどの小さな山、取り上げた理由は珍しいから。豪雪地帯の北海道ですから、冬場は至る所が雪で埋まります。でも、ポンポン山には雪が積もらないんです。「えっ、なぜ?」よく見れば、山肌から湯気が立ち上ってます。ポンポンの語源は、アイヌ語で湯気がポコポコ出る、だそうですよ。屈斜路湖に突き出した和琴半島。そこに、「オヤコツ地獄」なる場所があります。切り立つ崖・吹き出す熱い蒸気が原因で、歩いて行けず、カヌーしか手段がないのだと。近づくにつれ、湖面に泡が浮かび、暖かさを感じます。湖岸にあがり砂地を掘れば、温泉が湧き簡単に入れます。冷気の中でのホットスプリング、見渡せば広がる絶景。想像するだけでワクワクします。
地震・噴火・断層、マグマはひたすら悪者みたいなイメージです。火山地帯の地下には、数㎞~10数㎞部分に深部から上昇したマグマが溜まってます。 雨や雪の一部は地中にしみ込んで地下水となり、マグマ溜まりの熱で温められ火山性の温泉となります。ここで、少し温泉の話を入れましょうか。
しみ込んだ水が温められたものと言いましたが、特定の鉱物成分を含み湧出する水が鉱泉、温度25℃以上なら温泉と呼ばれるのです。まあ、25℃程度では冷たくて入りたくないですが……。特定成分を元から一定量以上含めば天然温泉です。後から加えれば人工温泉と呼ばれます。天然にも湯量の大小や湯温の高低で、「掛け流し」「循環」があります。循環では、浴槽の中の湯を吸い込んで殺菌し再利用します。新しい湯との割合までは知りませんけど。殺菌消毒して使い回すので、塩素臭や効能低下(Oh,No)がおこり得ます。管理が悪いとレジオネラ菌の発生など怖いですが、しっかりしてれば意外に清潔さを保てます。「掛け流し」には、「源泉掛け流し」「温泉掛け流し」の2種類。源泉掛け流しは、その名のとおり、源泉が浴槽へ常に注がれ、あふれた湯は再利用されず捨てられます。加温は可能ですが、加水は原則認められません。加水までOKなのが温泉掛け流しです。「絶対に掛け流し派」という方もあるでしょうが、湯量が少ないと、多少のゴミが浮いたり、下の方がぬるめだったり、気になることはあり得ます。いずれを利用するにしても、コロナ禍では不自由。楽しめる時機の到来を望む人は多いでしょうねえ。
人間は、温泉を掘り出して利用しています。日本などまさに温泉大国です。地熱発電でも活用が進むでしょう。自然は、脅威も恩恵もまとめて提供してくれます。
練習生原稿49「自分を知り、相手を知る」 Sugi Academy R2.9.16
日韓交流試合が毎年開催されてた頃の話である。小学生チーム2回、中学生チーム2回、韓国遠征に連れて行った。(10年以上交流戦は続き、毎年交互に両国開催) まあ、レベルは段違い。韓国チームは、地区全域から優秀な生徒が集まり、バスケの技術で大学や将来設計を考えるようなメンバーだ。今でこそ日本の中学生もでかくなったが、当時はまだまだ。でも、韓国の中学では190cm台は珍しくない。初戦の相手には200cmがいた。スピードやスキルも、日本の強豪高校チームに匹敵する。ただ、中部選抜のメンバーもよかったので、「あるいは」という期待を持って渡韓した。平成元年(1989)はソウルオリンピックの翌年で、オリンピック会場でもあった蚕室(チャムシル)体育館で最終戦をすることが出来た。オリンピック以後、この体育館を使う外国人は私たちが初ということ。男子の相手は、龍山中学と常に全国トップ争いをしている大京中学。韓国トップクラスのチームだ。観客数もすごい。1万1千人の座席半分以上埋まっていたろうか?詳しくは不明だが、6・7校の生徒や父兄が見に来ていたようだ。女子校の塩光中学など学校生徒全員で観戦、男子日本チームの応援に回ってくれた。耳をつんざくような大声援。日本チームは個性の強い子が多く、そのムードに押されるどころか、逆にノリノリ。ゲームは一進一退だったが、最後4点差で勝利した。長い交流戦の歴史で中学が初の1勝をあげたのだ。過去、韓国には一度も勝ってない。それどころか相手にならなかったのである。1~3戦とも競り合ったものの敗戦。また勝てずじまいかという土壇場での勝利だった。これはとてもうれしい結果であり生徒も大感激、胴上げまでしてもらったことを覚えている。 *韓国中学バスケの現状は、よくわからない。当時の資料だ。
勝因は、3戦して動きになれてきたこと、素晴らしい会場、これが最終戦という強い思い、大声援に押されたこと等であったろう。一人一人の気持ちが高揚していた。「思いというものは、それほど行動を変容させる」誰もがそれを自覚すべきだ。この日彼らは、自分自身の持つ技量を振り返り、何をなすべきか明確な目標を持ってゲームに臨んだ。それが、全員の個性発揮へと繋がった。つまり、自己を見つめ直すことで今の自分を知り、試合を重ねることで相手の技量や戦い方を知ったのである。
スタメンではないが、チームに服織中のWがいた。彼は南藁小出身。180cm近い体格で、ポストでのターンアラウンドシュートが武器だ。市大会などでも、その精度は抜群だった。だが、彼の得意はそれだけといってもよい。だから、自分よりずっと大きい韓国相手に苦戦続き。でも、最終戦で決めた。そのほかのサブメンも、全員が何かいいことをしてきたのだ。(話は変わるがインサイドプレイヤー諸君は、まず、ターンアラウンドからのジャンプシュートを徹底して磨け)
中国、春秋・戦国時代の故事成語(主に、中国の故事が元で出来た言葉。故事とは、昔からの物語やいわれ)に、「彼を(敵を)知り己を知れば、百戦あやうからず」という言葉がある。これは、孫武という人が書いた兵法の書(戦の本)「孫子」の中の一節である。勤勉な中学生は、孫子を聞いたことがあるかもしれない。孫武の尊称として人名でも使われるが、本来は兵法書の名前だ。この「孫子」、2500年も過ぎた21世紀にあっても、古今東西、最も優れた兵法書といわれることが多い。ナポレオンにも愛用されたというし、現代のビジネスシーンでも「戦いの極意」を表すものとされるのだ。
前文の意味は、「敵のことをよく知り、自分自身をもよく理解すれば、百回戦っても勝てる」ということである。「彼を知る」だけでも「自分を知る」だけでもダメなのだ。もちろん、「彼も自分も知らない」のが最悪。一人一人、考えてみてほしい。本当に、自分のスキルや戦うハートがどんななのか、わかっているだろうか? そして、……
戦う相手やチームのことは、そう簡単にわからない。正しく分析できないからである。じゃあ、「自分のことならわかるのか」というと、これまた、yesとはいえない。その内容は、3つのパターンに分けられよう。
①自信過剰(うぬぼれ)で、実力以上の評価をする。意外に自分では気づかない。親もだ。
②気持ちが弱いので、過小評価し、本来持ってるはずの力を発揮できない。つまり自信がない。
③あるがままの自分に面と向かうことをせず、分析そのものが出来ていない。やろうとしない。
ほとんどの生徒がどれかに当てはまるだろう。もし、①②③全部クリアできれば、上達スピードは加速する。まずは、「自分の弱点を知り改善する、強みを知りフルに活用する」敵を知るのはその後でもいいかな。
バスケ以外の社会的行動でも引用できることである。参考までに……。
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